エンドトキシンショックによる多臓器不全モデルの確立とその病態の解析
Project/Area Number |
03807103
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
麻酔学
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
緒方 政則 産業医科大学, 医学部, 講師 (70169176)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 尚浩 産業医科大学, 医学部, 助手 (10239105)
青山 和義 産業医科大学, 医学部, 助手 (10212391)
重松 昭生 産業医科大学, 医学部, 教授 (30037428)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | エンドトキシンショック / カラギ-ナン / TNF / ロイコトルエン / 血小板活性化因子 / 抗TNF抗体 |
Research Abstract |
申請者らは、マクロファ-ジブロッカ-であるカラギ-ナンをマウス腹腔内に前投与した後、微量エンドトキシンで惹起注射すると、著明な血中TNF産生とマウス致死率が亢進することを報告した。本年度は、このカラギ-ナンエンドトキシンモデルを用いて、サイクロオキシゲナ-ゼ阻害剤(インドメタシン)、リポキゲナ-ゼ阻害剤(AAー861)、ロイコトルエン受容体拮抗剤(ONOー1078)、及び血小板活性化因子(PAF)受容体拮抗剤(TCVー309)を、エンドトキシン(LPS)注射30分前に皮下注し、各々の薬剤のLPS惹起によるTNF産生と致死率に及ぼす影響について研究した。インドメタシン処置マウスでは、LPS投与による致死率を改善する事はできなかったが、AAー861,ONOー1078,TCVー309処置マウスは有意にLPSによる致死率を改善する事ができた。又、AA及びONO前処置では、LPS投与後の血中TNF活性の有意な抑制が認められなかったが、TCV前処置により血中TNF活性を、コントロ-ルマウスに比べて、有意に抑制できた。しかし、AA,ONO処置マウスでは、LPS投与後のヘマトクリット上昇、血小板減少、白血球減少を有意に改善する事が認められた。更に、このエンドトキシンショックモデルにおいてTNFがショック及び致死作用に及ぼす影響を確認する為に、抗TNF抗体をLPS投与2時間前に前投与し、LPSを惹起させると抗TNF抗体前処置により、血中TNF活性を有意に抑制し、致死率も改善できた。以上、本年度の研究結果よりカラギ-ナンモデルにおけるLPS惹起による致死作用には、TNF同様、炎症メディエ-タ-であるロイコトルエンやPAFが関与している事が明らかになった。更に、in vivoにおいて、LPS惹起によるTNF産生は、ロイコトルエンよりPAFにより調節されている事も明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)