ヒト血漿カリクレインの新しい基質蛋白質PKー120の構造解析に関する研究
Project/Area Number |
03808016
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長澤 滋治 北海道大学, 薬学部, 教授 (70029958)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 血漿蛋白質 / カリクレイン / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
本年度は、PKー120の構造解析に関して以下のような成果を挙げた。 1.PKー120の基本構造並びにカリクレインによる切断様式の解明:PKー120はカリクレインにより、まず100kDaと20kDaとに切断され、次いで70kDaと40kDaとに切断された。70kDaフラグメントは60kと10kの2本鎖構造をしていることが分かった。この各フラグメントを精製し、そのNー末端アミノ酸配列から、次図のようなカリクレインによる限定分解様式が明らかになった。 2.PKー120のカリクレイン切断反応に伴うプロテア-ゼ活性の発現:PKー120のカリクレインによる切断にともない、新たにプロテア-ゼ活性が発現することを見いだした。この活性は、PKー120が70kDaと40kDaとに切断される反応に伴って発現し、70kDaフラグメントがプロテア-ゼ活性を示すことを見いだした。この活性は、DFPなどにより阻害されるところから、セリンプロテア-ゼに属することが明らかになった。 3.PKー120のcDNAのクロ-ニング:PKー120に対する抗体を用いて、肝や胎盤などのcDNAライブラリ-からPKー120のcDNAを探索した。一般に、血液蛋白質は肝で生合成されるにも拘わらず、肝のcDNAライブラリ-からはPKー120のcDNAを分離することが出来なかった。しかし、胎盤のcDNAライブラリ-から部分長のcDNAを分離することに成功した。現在、この部分cDNAを用いて、完全長のcDNAのクロ-ニングを行っている段階である。
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Report
(1 results)
Research Products
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