神経成長円錐の糸状足形成機構に関する分子細胞生物学的研究
Project/Area Number |
03833002
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分子細胞生物学
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
田代 朋子 群馬大学, 医学部, 助教授 (50114541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関本 澄人 群馬大学, 医学部, 助手 (70226661)
小宮 義璋 群馬大学, 医学部, 教授 (50010046)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 成長円錐 / アクチン / アクチン結合蛋白 / 神経再生 |
Research Abstract |
神経の成長時及び再生時に神経突起の先端に形成される成長円錐は、活発な細胞運動能と高度の分子認識能により、神経経路形成に主要な役割を果たしている。成長円錐において特に運動能と認識能の高い糸状足部分ではアクチンがその構造及び運動の主体となることが形態学的に示されている。本研究では、このような糸状足の形成機構と制御機構を明らかにするために、単離成長円錐画分、in vivoの神経再生系、培養神経細胞の三つの実験系を用いて、アクチン調節蛋白の検索と細胞骨格蛋白の動態分析を行い、以下の結果を得た。 1)ラット胎仔脳より成長円錐画分を単離し、ビオチン標識アクチンを用いたゲル・オ-バ-レイ法によりアクチン結合蛋白を検索したところ、成長円錐画分に局在する分子量44kD、pI5.9の蛋白を見出した。DNase Iカラムへの結合も認められるこの44kD蛋白は、胎齢18日の成長円錐に最も多く存在するが、発育に伴って減少し、成熟動物脳シナプトソ-ムには検出されないことから、成長円錐におけるアクチン機能にの調節に関連するものと期待される。 2)ラット脊髄前角部に[ ^<35>S]メチオニンを注入することにより、坐骨神経運動繊維内を輸送される細胞骨格蛋白及び関連蛋白を標識し、DNase Iカラム、筋肉Fーアクチンとの共沈実験などにより分析した結果、アクチン結合蛋白として70kDのアネキシンVIと、45kD蛋白が検出された。また、神経再生時には、軸索内アクチン及びチュ-ブリンの溶解性が上昇することにより、その輸送速度が速くなることを見出した。 3)ラット後根神経節細胞の初代培養系を用い、[ ^<35>S]メチオニンでパルス標識した細胞骨格蛋白の経時変化から、軸索に特徴的な安定重合型アクチン及びチュ-ブリンの形成過程を追跡した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)