Project/Area Number |
03F00144
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
眼科学
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小阪 淳 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUN Guangwei 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 日本学術振興会・外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 虹彩色素上皮細胞 / 神経幹細胞 / 光受容細胞 / opsin / vimentin |
Research Abstract |
網膜色素変性症、緑内障のように、網膜神経細胞が不可逆性の変性をきたす疾病に対して、眼組織由来の幹細胞システムを樹立し、その幹細胞から、光受容細胞、神経節細胞を産生して再生医学的治療を行うことが本研究の目的である。初年度は以下のような研究成果を得た。 (1)生後1-2日目のヒヨコ虹彩色素上皮細胞を定法により単離し、培養した。培養液中にFGF2を添加すると、次第に神経マーカーであるtubulinやグリア・マーカーである04、GFAPを発現する細胞が出現し、その割合を増した。この培養系から、神経幹細胞が誘導できることが明らかになった。 (2)この幹細胞の培養液中に、FGF2とCNTFを添加したところ、杆体光受容細胞マーカーであるopsin陽性細胞とミュラー細胞マーカーであるvimentin陽性細胞が出現した。さらにDiIラベルした幹細胞とニワトリ初期胚由来の神経性網膜とをaggregation cultureして、retinosphereを作成したところ、opsin陽性細胞体は外顆粒層にあたるsphere最外層に、vimentin陽性細胞体は内顆粒層相当部分に検出できた。vimentin陽性の細胞突起は、最外層である外境界膜相当部分から、最内層の内境界膜相当部分まで検出できた。それぞれの細胞が、網膜内における杆体光受容細胞、ミュラー細胞の本来の位置に形成されることが明らかになった。 この実験系では、虹彩色素上皮中に神経幹細胞としての性質を持つ細胞が元来存在するのか、虹彩色素上皮細胞が、神経幹細胞を経て、光受容細胞に分化転換したのかは明らかでない。今後、網膜神経節細胞の作出を目指すと同時に、虹彩組織における幹細胞システムの全容を明らかにしたい。
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