現代ケニアにおける多元的法体制の動態とその歴史的諸相に関する文化人類学的研究
Project/Area Number |
03J08872
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
文化人類学(含民族学・民俗学)
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石田 慎一郎 東京都立大学, 社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 法人類学 / ケニア / 多元的法体制 / 土地改革事業 / 民族誌 / 血盟兄弟分 / 身分契約 / 一般理論 / 文化人類学 / 紛争処理 / 裁判 / 慣習法 / ADR(裁判外紛争処理) |
Research Abstract |
国内外の先行研究の諸成果ならびにフィールドワークの手法によって得た一次資料をもとにして、現代ケニアの多元的法体制の動態とその歴史的諸相を明らかにし、かつ法人類学一般に理論的寄与を行うという本研究の目的に鑑み、最終年度にあたる平成16年度は、以下の研究成果をあげることができた。 1.ケニア・イースタン州のメル(イゲンベ)社会において実施した独自のフィールドワークによって得られた民族誌資料に基づき、国家主導の土地改革事業が地域社会の土地所有・経済活動に与える社会的影響を考察する英文論文をとりまとめ、イースタン州ニャンベネ県の農政局(ならびに土地行政局)に提出した。土地改革事業においては、地域によって異なる法律が適用されており、各々がもたらす社会的影響の有り様も異なることが明らかになった。 2.前年度に発表した論文「イゲンベ社会におけるギチアロ関係の過去と現在--血盟概念による歴史叙述をめぐる方法論的検討」等において示した議論に新たな知見を加えることにより、法人類学・法社会学の一般理論として独自の身分契約論を構築した。日本法社会学会の学術大会若手ワークショップにおいてポスター発表による中間報告を実施し、批判と助言を得ることにつとめた。 3.これまでの2年間にわたる研究の成果を総括した長編論文『想起される身分契約--東アフリカの婚姻ならびに兄弟分をめぐる形式主義の所在』(400字詰め原稿用紙換算約500枚)のとりまとめを行った。この論文は、これまでに取り組んできたグシイ社会の婚姻とメル社会の兄弟分の事例研究をもとにして法人類学・法社会学一般への理論的貢献を目指したものであり、今後速やかに単行書として出版する予定である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)