Project/Area Number |
04151017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 茂隆 東京大学, 医科学研究所, 教授 (50134614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 敬也 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30137707)
渡部 好彦 京都大学, 薬学部, 教授 (90109075)
新津 洋司郎 札幌医科大学, 教授 (10045502)
斉藤 英彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (20153819)
内山 卓 京都大学, ウイルス研, 教授 (80151900)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥22,000,000 (Direct Cost: ¥22,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥22,000,000 (Direct Cost: ¥22,000,000)
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Keywords | がん / 遺伝子治療 / 遺伝子導入 / レトロウイルスベクター / アデノウイルスベクター / 細胞移植 / 抗腫瘍免疫 / bispecific抗体 |
Research Abstract |
遺伝子治療に用いるベクターの開発では、レトロウイルスベクター系については、標的細胞の特異性を変換する方法としてエンベロープの改変を試みた。また、導入効率の高いアデノウイルスベクター系の改良を行い、組換えアデノウイルスの作製効率を数十倍高めることに成功した。その他の遺伝子導入法としては、liposome法およびトランスフェリン受容体を介した方法の開発を進めた。特に後者は、in vivo投与で腫瘍細胞に遺伝子導入を行うことが可能であることを動物実験で確認した。遺伝子導入細胞の制御法については、HSV-1-TK遺伝子を予め導入しておくことによりガンシンクロビルによる殺細胞効果が得られ、その応用が可能であることを実験的に示した。 白血病細胞の増殖抑制を目的としたin vitroの実験では、アンチセンスmybRNA発現ベクターの導入や、慢性骨髄性白血病に対してはBCR/ABLキメラmRNAの融合部分を狙ったアンチセンスオリコヌクレオチド処理の検討などを進めた。また、p53遺伝子異常を有する白血病細胞株に正常p53遺伝子を導入したところ、増殖抑制効果が観察された。 遺伝子治療法の癌免疫療法への応用では、GM-CSF,IFN-γ,TNFなどのサイトカイン遺伝子を導入した腫瘍細胞をマウスに移植することによる、強い抗腫瘍免疫能が誘導され、治療効果ならびに再発・転移の予防効果が得られることを実験的に示した。 その他、遺伝子ターゲッティングのメカニズムに関する基礎研究、造血幹細胞の増殖機構の解析、bispecific抗体によるLAK細胞のターゲッティング、SCIDマウスを用いた成人T細胞白血病細胞のin vivo増殖モデルの確立などを行った。 以上、遺伝子治療に関する研究を多面的に実施し、我が国におけるがんに対する遺伝子治療の基盤づくりを行うことができた。
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