Project/Area Number |
04151053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
伊東 信行 名古屋市立大学, 医学部(第一病理), 教授 (00079956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋野 興夫 (財)癌研究会癌研究所, 実験病理部, 部長 (90127910)
津田 洋幸 藤田保健衛生大学, 医学部(第二病理), 助教授 (10163809)
森 秀樹 岐阜大学, 医学部(第一病理), 教授 (70021433)
江角 浩安 国立がんセンター研究所, 副所長 (70160364)
岡田 茂 岡山大学, 医学部(第一病理), 教授 (20033201)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥19,500,000 (Direct Cost: ¥19,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥19,500,000 (Direct Cost: ¥19,500,000)
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Keywords | 前がん病変 / 潜在がん / 顕在がん / 分子病理 / 実験動物 / 発がん / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 |
Research Abstract |
伊東はラット前立腺癌モデルを用いて前立腺癌発生過程における癌遺伝子の変化についてPCR-SSCP法およびdirect sequence法を用いて検討し、癌遺伝子の点突然変異が実験的前立腺癌に少ない頻度ながら認められことを明かにした。津田は化学発癌物質誘発のラット腸腫瘍を用いて、Ha,kiおよびN-ras遺伝子および抑制癌遺伝子p53の点突然変異を検索し、これらの変異は極めて低頻度か全く検出されなかったことから実験的腸腫瘍の発生にはこれらの癌遺伝子の関与は極めて低いことを示した。森はラット大腸発癌に及ぼす水酸化マグネシウムの抑制作用について検討し、大腸発癌過程の初期に増加するc^-myシウム投与によりその発現を抑制することを示した。樋野はヒト成人型腎癌を100%発生させる遺伝性腎癌ラットを用い、腫瘍の発生は単一遺伝子による常染色体優性遺伝の形式であることを明らかにした。江角はDMHによるラット大腸のaberrant cryptを指標としたアザチロシンによるその抑制作用を見出し、aberrant cryptにおけるki-rasの活性化について検討中である。 本年度は実験的腫瘍の発生並びにその進展過程における癌遺伝子の関与について検討し、低頻度ながらも癌遺伝子の点突然変異を証明できた腫瘍もあるが、ras,p53などの癌遺伝子の関与がヒトの腫瘍に比較すると非常に低い腫瘍も見つかっており、これらの事実は臓器特異性によるものか、用いた化学発癌物質に依存するものか、あるいはそれぞれの腫瘍のもつ特性によるのかの検討が必要と考えられた。今後これらの点について更に種々の腫瘍での検討を進める他、前癌病変、潜在癌、顕在癌それぞれの進展に伴う遺伝子の変化の検討を進める予定である。
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