Project/Area Number |
04152002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
葛巻 暹 北海道大学, 医学部, 教授 (80091445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木曽 嘉文 北海道大学, 医学部, 講師 (50233440)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | ゲルゾリン / 変異遺伝子 / 腫瘍抑制 |
Research Abstract |
1)概要 ヒト活性化H-ras癌遺伝子により腫瘍化したマウス細胞(EJ-NIH/3T3)に変異原を与えてフラット・リバータントR1細胞を樹立した。R1細胞では、抗ゲルゾリン抗体と反応する特異蛋白質p92-5.7が産立されていた。ヒトゲルゾリンcDNAをプローブとするクローニング法により、in vitro translation法でp92-5.7を産生させうる三つのcDNAクローンを得た。このうちの一つのクローンλ2cDNAの塩基配列を解析して、ゲルゾリンのアクチンおよびリン脂質PIP_2の結合領域であるセグメント3のコドン321にC→A転換の点突然変異を検出した。λ2cDNAを発現ベクターに組み込み、EJ-NIH/3T3細胞に移入したところ、五つの細胞クローン全例において同系マウスでの腫瘍原性の喪失ないし減弱が観察された。 2)考察・展望 この成績はアクチン調節蛋白質ゲルゾリンがras癌遺伝子の関与する細胞増殖機構あるいは細胞内情報伝達機構に関わっている可能性を示唆する。今後は、クローン化した変異および正常ゲルゾリン遺伝子を大腸菌の発現ベクターに組み込み発現させて、大量に遺伝子産物を得る。次に、これらの精製標品を用いて、アクチン重合に対する調節活性、ホスファチジル・イノシトールリン酸との結合、さらにホスフォリパーゼC活性に対する阻害作用に差が認められるかどうかを検索する。以上の結果を踏まえ、変異ゲルゾリンとras腫瘍の腫瘍原性喪失とその関連性をさらに検討していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)