癌化に伴う高親和性糖輸送担体の発現とアンチセンス遺伝子による増殖抑制
Project/Area Number |
04152032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 芳知 東京大学, 医学部(病), 助手 (70175256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬飼 浩一 東京大学, 医学部(病), 医員
石原 寿光 東京大学, 医学部(病), 医員
片桐 秀樹 東京大学, 医学部(病), 医員
浅野 知一郎 東京大学, 医学部(病), 助手
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 糖輸送担体 / 細胞増殖 / ターゲッティング |
Research Abstract |
細胞の癌化に伴う糖取り込み活性の上昇には、細胞膜に存在するグルコーストランスポーター(糖輸送担体)のサブタイプであるGLUT1の増加が寄与している。興味あることに、この糖輸送担体はグルコースに対する親和性が高く(Km:2mM)、正常肝細胞の糖輸送担体(GLUT2)の低親和性(Km:20mM)と好対照である。すなわちGLUT1が多く発現している肝癌細胞には糖輸送担体が多いばかりでなく、それが高親和性であるために、周囲の正常肝細胞に比べて特に比較的低グルコース濃度下での糖の取り込みに極めて好都合となっていると考えられる。そこでGLUT1を大量にCHO細胞に発現させて細胞増殖への効果を検討した。高濃度でのグルコース存在下では、チミジン取り込みに差は認められなかったが、低濃度でのグルコース存在下では、GLUT1大量発現細胞のチミジン取り込みの増加が認められ、細胞増殖を促進することが認められた。また、GLUT1は発現されると細胞膜に多く存在し細胞内に多く存在するGLUT4と好対照であり、癌細胞が常時グルコースを取り込むのに好都合と考えられる。我々はGLUT1のこのような特性がその構造のどの部位によって規定されているかを解析するために、アイソファーム間でキメラを作製した。細胞内C末端部位がKmやVmaxを規定する上で重要な役割を果たしており、細胞膜へのターゲッティングにはN末端部位だけではなく、膜貫通部位を含む二つの部位が重要であることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)