遺伝性大腸癌における初発突然変異の検索と、その発現に関する細胞遺伝学的研究
Project/Area Number |
04152042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
池内 達郎 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (90041839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 光明 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (60182789)
岡安 勲 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (20014342)
岩間 毅夫 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (70114741)
山本 興太郎 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (40000971)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
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Keywords | 家族性大腸癌 / 家族性大腸ポリポーシス / Lynch症候群 / 染色体異常 / 染色体欠失 / 大腸癌培養細胞株 / ヘテロ接合性の消失 / 染色体不安定性 |
Research Abstract |
(1)遺伝性非ポリポーシス大腸癌(HNPCC:hereditary nonpolyposis,別名Lynch症候群)の発症に関わる染色体領域の探索を目的として、患者とその家族の末梢血および患者に発生した癌組織を試料として染色体解析を行った。 1)HNPCCの患者および家族(10家系由来)の末梢血リンパ球培養(10名)およびリンパ芽球細胞株(5名)を試料として、ハプロイド当り550-バンド期レベルの高精度染色体解析を行ったが、先天性の染色体突然変異の発見には至らなかった。 2)癌組織1例目は大腸癌の肝臓転移巣で、染色体数が近3倍性を示し、多数の数的および構造異常を認めたが、とくに8番,18番,21番,22番染色体の消失、1pと5pの欠失、1gと19g間の相互転座、8gの同腕染色体(8pの欠失)などが高頻度に観察された。2例目は、盲腸癌で近4倍性の染色体数を有していたが、特異的な染色体異常の同定には至らなかった。3例目の原発大腸癌からは長期培養株(NoTaと命名)が樹立できた。NoTa細胞株はヌードマウスへの可移植性を示すが、大部分の細胞が正常核型を有し、多型性DNA断片プローブ(5番,17番,18番,22番染色体上のマーカー)によるヘテロ接合性消失(allelic loss)も確認されていない。さらに詳細な解析を実施中 (2)染色体不安定性の検討:家族性大腸ポリポーシス(FAP)の原因遺伝子による形質発現のひとつとみなされるin vitroにおける染色体不安定性について末梢血リンパ球培養を用いて解析した。FAP家系中、非罹患者群12例における異数性および染色体構造異常の出現率は1.6%,4.3%であったが、罹患者群13例ではそれぞれ4.0,5.4%であった。HNPCC家系構成員での同様な解析では、それぞれ1.6%と6.0%の値を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)