Project/Area Number |
04152049
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大野 眞介 金沢大学, がん研究所, 助教授 (70019868)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 綱治 金沢大学, がん研究所, 教授 (50222427)
村上 清史 金沢大学, がん研究所, 助教授 (90019878)
早川 純一郎 金沢大学, 医学部, 教授 (50110622)
|
Project Period (FY) |
1991 – 1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
|
Keywords | SCIDマウス / 形質細胞腫 / 分子細胞遺伝学 |
Research Abstract |
本研究は、「どの分化段階にあるB細胞が形質細胞腫発症の標的細胞であるのか」を実証するために計画された。具体的には、(1)SCIDマウスを用いた形質細胞腫発症実験系の確立、および(2)抗体産生能を持つ形質細胞腫の誘発、の2点であった。当初懸念されたことは、重症複合性免疫不全マウスであるSCIDマウスで、果たして形質細胞腫誘発が可能か否かということであった。事実、多くの実験は、SCIDマウスその自体での形質細胞腫発症には成功していない。私共は、今回、ヒツジ赤血球(SRBC)ー免疫あるいは正常BALB/c6.15(第6-第15染色体間のRobertsonian転座)マウスの脾臓おらび骨髄細胞をSCIDマウスに移入することにより、形質細胞腫を誘発し得ることを見いだした。特筆すべきことは、2例(2/12)の形質細胞腫がその染色体解析によりSCID起源と同定されたことである。この知見は、形質細胞腫発症の標的細胞が、ひとつには少なくとも未成熟B細胞である可能性を強く示唆し、今後の研究遂行の上で大きな指針を与えた。 目的(2)抗体産生能を持つ形質細胞腫の誘発については、現在迄のところ成功していない。SRBCー免疫BALB/c6.15マウスの脾臓中には、抗ーSRBC抗体産生および同免疫記憶細胞は存在する。事実、これらの細胞により再構成されたSCIDマウス血清中には、抗ーSRBC抗体は約3ヶ月間陽性であった。ところが、マウス脾臓細胞全体を移入した場合には、SRBC応答性細胞以外のB細胞群が圧倒的に多いためか、実験結果はnegativeであった。移入する細胞群をさらにrefineすることにより、この実験は再度組織的に計画され、実施される予定である。
|