Project/Area Number |
04152066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 和光 京都大学, 農学部, 助手 (10151789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 みどり 京都大学, 医学部, 助手 (70228766)
谷川原 祐介 京都大学, 医学部, 講師 (30179832)
堀 了平 京都大学, 医学部, 講師 (40001036)
木岡 紀幸 京都大学, 農学部, 助手 (90234179)
駒野 徹 京都大学, 農学部, 教授 (30026413)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 多剤耐性 / Pー糖蛋白質 / MDR1遺伝子 / 遺伝子発現 / 癌遺伝子 / 分子生物学 / 免疫抑制剤 / 物質輸送 |
Research Abstract |
1.pー糖蛋白質の生理的基質の解明 P-糖蛋白質の生理的基質を解明するため、経細胞輸送実験系を確立し、P-糖蛋白質によるステロイドホルモン輸送を検討した。その結果、Pー糖蛋白質が副腎において生理作用としてコルチゾールなどのステロイドホルモンの分泌に関与していること、プロゲステロンはP-糖蛋白質の機能を調節している可能性が示唆された。さらに、強心配糖体ジゴキシンの腎尿細管分泌がPー糖蛋白質を介していること、臨床上問題となるキニジン、ベラパミル併用時のジゴキシン腎クリアランス低下が、腎近位尿細管におけるPー糖蛋白質の阻害に起因することが示唆された。 2.Pー糖蛋白質と阻害剤の相互作用 Pー糖蛋白質の阻害剤として知られる種々のカルシウムチャネル阻害剤およびサイクロスポリンA、FK506を、Pー糖蛋白質が輸送するか検討した。カルシウムチャネル阻害剤のうち、ベラパミル、アジドピン、ヂルチアゼムはPー糖蛋白質によって輸送されたが、ニトレンヂピンはPー糖蛋白質と相互作用するにもかかわらず輸送されなかった。さらにサイクロスポリンAとFK506も輸送されることが明らかになった。 3.癌抑制遺伝子によるMDR1遺伝子発現の制御 癌遺伝子rasや癌抑制遺伝子p53のMDR1遺伝子発現に与える影響を、MDR1遺伝子プロモーター領域をCAT遺伝子につないだレポータープラスミドを、rasや変異p53などの癌遺伝子発現ベクターと共に細胞内に導入することによって検討した。その結果、これらの癌遺伝子および癌抑制遺伝子によってMDR1遺伝子のプロモーター活性が影響を受けることが明らかになり、癌の進行に伴ってMDR1遺伝子が活性化される可能性が示唆された。
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