c-kitレセプターを介した細胞間相互作用ーマウスとラットの突然変異の比較ー
Project/Area Number |
04152074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾上 均 大阪大学, 医学部, 助手 (70221166)
辻村 亨 大阪大学, 医学部, 助手 (20227408)
春日井 務 大阪大学, 医学部, 助手 (80214310)
廣田 誠一 大阪大学, 医学部, 助手 (50218856)
野村 慎太郎 大阪大学, 医学部, 助教授 (80159087)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | c-kitレセプター / タイロシンカイネース / stem cell factor / 突然変異マウス / 突然変異ラット / マスト細胞 / メラノサイト / 生殖細胞 |
Research Abstract |
c-kitレセプター・タイロシンカイネースと、そのリガンドであるstem cell factor(SCF)はメラノサイト、赤血球、マスト細胞、生殖細胞の分化に重要な役割をはたしている。マウスではc-kit遺子はW遺伝子座にマップされており、W遺伝子座には夛くの突然変異が知られている。W^<Sh>突然変異遺伝子は、ホモになった時の症状が、他の夛くの突然変異とは異なっている。W^<Sh>/W^<sh>マウスはメラノサイトとマスト細胞を欠損しているが、貧血せず、生殖細胞の分化もほぼ正常におこる。W^<Sh>/W^<Sh>マウスの小脳ではc-kitは強く発現しているので、RT-PCRでcDNAを得てその塩基配列をしらべるとまったく正常であった。一方W^<Sh>/W^<Sh>マウスの骨髄細胞をインターロイキン3(IL-3)の存在下で培養して得た培養マスト細胞はc-kitのmRNAを全然発現していなかったので、W^<Sh>突然変異遺伝子は、c-kitのコーディング領域の異常ではなく、制御領域の異常のために、マスト細胞と、メラノサイトではc-kitの転写がおこらないと考えられた。 日本で発見されたc-kitの突然変異を2種類解析した。W^<Jk>はタイロシンカイネース領域の点突然変異のために、カイネース活性を失っていたが細胞外領域は正常に発現していた。一方W^hもカイネース領域の突然変異なのだが、細胞外領域をまったく発現していなかった。 W^<Jic>とW^hのホモの症状は似ていたが、ヘテロでは異なる点があり、この相違はW^<Jic>とW^nの分子レベルの相違を反映していた。ラットのc-kit遺伝子はWs遺伝子座にマップされるが、Ws/Ws突然識異ラットから得た培養マスト細胞は、c-kitカイネース活性をほぼ欠損していた。しかし同程にc-kitカイネース活性を失ったマウスと比べると、メラノサイトとマスト細胞ではラットの方が異常が強く、赤血球と生殖細胞ではマウスの方が異学が強かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)