V(D)Jリコンビネース欠損突然変異を用いたDNA修復機序の解析
Project/Area Number |
04152094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小松 賢志 長崎大学, 医学部 (80124577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (00073130)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | scidマウス / アタキシアーテランジェクタシア / 遺伝子マッピング |
Research Abstract |
V(D)Jリコンビネース欠損のマウス重症複合免疫不全症scidはDNA修復能力の欠陥が原因で電離放射線高感受性をある。本研究は放射線高感受性を指標としたscid遺伝子のマッピング,クローニングがそしてその生物学的特性の解明を目的として次のことが明らかとなった。 1.生物学的特性:scid突然変異と同様に放射線高感受性を示すヒト遺伝病Ataxia-telangiectasiaは同時にDNA合成に関しても放射線低抗性である。しかし、scidをDNA合成に関する放射線感受性は正常であるので、両突然変異は修復機序に差異があると思われる。 2.scidの原因染色体:マウスとヒト体細胞融合Hybridではヒト染色体が選択的に脱落することを利用して、scid突然変異を相補するヒト染色体を8番に同定した。 3.scid遺伝子のマッピング:放射線ハイブリッド法を用いてヒト8番染色体特定領域にscid遺伝子をマッピングした。 4.scid遺伝子クローニングの試み:上記放射線ハイブリッド細胞から8番染色体特定領域のコスミドライブラリーを作製した。 scid遺伝子を特定した8番染色体領域は0.4〜0.8Mbと狭く、これはコスミドクローンのわずか10〜20個分に相当する。現在この領域から調製されたコスミドクローンをscid細胞にトランスフェクションしてscid遺伝子を含むコスミドクローンの同定を行っている。scid遺伝子は放射線あるいはV(D)Jリコンビネーションによって開裂したDNA新片をつなぎとめる役割をしていると言われている。我々の遺伝子クローニングは修復機序の解明に貢献すると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)