マウス白血病固有抗原の拒絶抗原性とキラーT細胞認識ペプチドの解析
Project/Area Number |
04152096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中山 睿一 岡山大学, 医学部, 教授 (60180428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上中 明子 大阪府立成人病センター研究所, 研究員
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Keywords | マウス白血病 / 腫瘍拒絶抗原 / リポソーム / 抗原提示細胞 |
Research Abstract |
1.リポソーム再構成腫瘍拒絶抗原の免疫増強効果におけるマクロファージの関与。BALBRVD細胞のブタノール抽出物(CBE)をリポソームに再構成した場合と、BALBRVD腫瘍細胞膜からリポソーム膜への蛋白の直接移行(IMPT)を利用したIMPTリポソームを用いて細胞傷害性T細胞(CTL)誘導に及ぼす効果を検討した。CB6F_1マウスをマイトトマイシンで処理したBALBRVDでin vivo感作し、脾細胞を得て、in vitroで再度刺激すると、CTLが誘導される。in vivo感作の際に、CBEだけではわずかしか傷害性を示さないが、CBEリポソームあるいはIMPTリポソームを用いると強いCD8^+CTL誘導能を示した。CTL誘導における単球系貧食細胞の関与を検討するために、CB6F_1雄マウスをCBEあるいはIMPTリポソームで感作後、カラゲーナンで処理した。カラゲーナン処理によって、CBEリポソームあるいはMMC処理BALBRVDによるCTL誘導は抑制されたが、IMPTリポソームによるCTL誘導は抑制されなかった。このことは、CBEリポソームあるいはMMC処理BALBRVDによるCTLの誘導はマクロファジー依存性であるが、IMPTリポソームはマクロファージを介さずにCTLを誘導できることを示唆している。 2.マウス白血病拒絶におけるIA陽性細胞の関与。BALBRL♂1は強い拒絶抗原性を有し、CB6F_1マウスに移植すると腫瘤形成の後拒絶される。この場合、拒絶に関与するのはCD8T細胞でCD4T細胞はほとんど関与しないことがわかった。この際、予め宿主マウスに抗IAモノクローナル抗体を投与してIA陽性細胞を除去しておくと、拒絶反応が阻止された。この結果は、腫瘍拒絶抗原のCD8T細胞による認識にも抗原提示細胞が関与していることを示唆している。抗原提示細胞上のMHCクラスIに提示された拒絶抗原か、あるいはクラスIIに提示された拒絶抗原か、いずれが関与しているのかをさらに明らかにする必要がある。前述のように、IMPTリポソームによるCTL誘導はカラゲーナン処理に抵抗性であるが、IA陽性細胞の除去にも抵抗性であるかを検討する必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)