Project/Area Number |
04152102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
秋山 伸一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住澤 知之 鹿児島大学, 医学部, 助手 (90206582)
吉村 昭彦 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (90182815)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | シスプラチン耐性 / ヒト癌KB細胞 / シスプラチンの蓄積 / シスプラチンの排出ポンプ / 細胞膜蛋白質 |
Research Abstract |
ヒト癌KB細胞より分離したシスプラチン耐性変異細胞は、他のシスプラチン誘導体に交差耐性を示したが、カドミウム、紫外線に対しては交差耐性を示さなかった。また、グルタチオン-S-トランスフェラーゼの発現レベルは親株と耐性株ではぼ等しかった。一方、シスプラチンの細胞内含量は、耐性細胞で親株の1/3〜1/4に減少していた。シスプラチン蓄積減少の程度は、4倍耐性株と70倍耐性株でわずかに70倍耐性株の方がより強く減少していたが、耐性度と蓄積減少の間に相関性はなかった。復帰変異株では、シスプラチン蓄積が耐性株より多くなり、親株でのシスプラチン蓄積に近くなっていた。復帰変異株では、シスプラチン蓄積も不完全ではあるが復帰していることから、シスプラチンの蓄積減少は耐性に関係していることが明確になった。またシスプラチン蓄積の減少は初期の低濃度シスプラチン耐性獲得に必要な現象であり、さらに高濃度のシスプラチンに耐性になるためには別の耐性機構が働いているのではないかと考えている。このシスプラチン蓄積の減少が、シスプラチンを細胞外へ排出する機能が亢進したためか、シスプラチンの取り込みの低下によるものかを調べた。ATP非存在下では、耐性株でのシスプラチン蓄積が亢進し、親株での蓄積とほぼ等しくなった。蓄積実験を開始して15分後にグルコースを培地に加えると、耐性株でのシスプラチン蓄積の増加が抑制された。これらの実験結果より、耐性株ではATPのエネルギーを利用してシスプラチンを細胞外へ排出するポンプ機能を持った膜蛋白質が存在する可能性が高くなった。シスプラチン排出ポンプの本体を解明するために、まず細胞膜蛋白質の解析を行った。シスプラチン耐性細胞の膜では、親株KB細胞に比較して108、100、70、58、52kDaの蛋白質が増加していた。これらの膜蛋白質を含めて、どの蛋白質がシスプラチン排出機能を有しているのか解析を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)