Project/Area Number |
04152130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
矢守 隆夫 (財)癌研究会, 癌化学療法センター・基礎研究部, 研究員 (60200854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴尾 隆 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00012667)
遊佐 敬介 (財)癌研究会癌化学療法センター, 基礎研究部, 研究員 (30200869)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 肝転移 / 接着 / 増殖因子 / 類洞内皮細胞 / シアリルLe^x / サイトカイン / TNF-α / IL-I |
Research Abstract |
マウス結腸癌より樹立した肝転移性細胞(colon26HN7.23)細胞を用い、肝転移性を決定する因子の解析を行なった。HN7.23細胞の肝微小環境での接着性および増殖性について、肝類洞内皮細胞細胞(HSE)と肝実質細胞(A2)とを用い検討した。HN7.23のHSEへの接着性はそのままでは極めて低いが、TNF-αまたはIL-IβでHSEを刺激することにより接着性が有意に上昇した。これは、サイトカイン等による微小環境の変化により類洞内皮への癌細胞の接着は促進されうることを示す。この接着性上昇は、HN7.23を抗シアリルLe^x抗体で前処理することにより阻害されたので、接着はHN7.23上のシアリルLe^xとHSE上に誘発されたおそらくELAM-1様の分子を介して起こったものと考えられる。HN7.23の増殖は、HSEまたはA2の培養上清により促進された。したがって、HSE、A2が肝転移に関与する増殖因子を産生することが明らかとなった。培養上清中の増殖因子についてはさらに解析中である。一方、肝転移に関与する遺伝子を解析するために、HN7.23とその親株で肝転移性の低いNL-17とを用い(1)両者のハイブリッド細胞の作成、(2)両者の間で発現に差のある遺伝子のクローニング、および(3)既知の転移関連遺伝子発現の検討を行なった。(1)については、ハイブリッド作製のため、遺伝子マーカーとして各々neo,gpt遺伝子を導入したHN7.23とNL-17の作製に成功し、ハイブリッド作製を検討している。(2)については、両者のcDNAをAluI,RsdIで小断片化した後、PCRとビオチン化を利用したサブトラクション法により、両者の間で発現に差のあるcDNAを濃縮することに成功し、さらにコロニーハイブリダイゼーションによるクローニングを進めている。(3)については、癌転移を制御するといわれるnm23/NDPキナーゼ(NDPK)遺伝子の発現を調べた結果、両者共にNDPKαを発現していることが判明したが、両者の間で差は認められず、NDPK遺伝子産物の肝転移性への寄与は少ないと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)