造血器腫瘍の新しい第11番染色体転座関連遺伝子の単離とその診断と予後判定への応用
Project/Area Number |
04152151
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
瀬戸 加大 愛知県がんセンター, 化学療法部, 室長 (80154665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤尾 幸博 大阪医科大学, 第一解剖学教室, 助教授 (00222505)
高橋 利忠 愛知県がんセンター, 免疫学部, 副所長兼部長 (00124529)
上田 龍三 愛知県がんセンター, 化学療法部, 部長 (20142169)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 白血病 / リンパ腫 / 染色体転座 / Translocation / がん遺伝子 |
Research Abstract |
11q13領域の転座関連遺伝子BCL-1は長く転写単位が不明であったが、t(11:14)(q13:q32)転座すなわち即ちBCL-1転座を有する細胞株にPRAD1遺伝子が過剰発現されていることを見いだし、PRAD1遺伝子がBCL-1遺伝子そのものであることを示唆し報告した。BCL-1転座はマントル層リンパ腫に高頻度で見いだされる事が報告されたが、BCL-1遺伝子はPRAD1そのものであるという事が示唆できた事より、PRAD1の過剰発現が同リンパ腫の診断的根拠の一助とする事ができることを示した。さらに同リンパ腫の病因についての研究をすすめる上での手がかりとなる。また、多発性骨髄腫等のマントル層リンパ腫以外にもBCL-1転座が認められることより、多発性骨髄腫について検索したところ、BCL-1転座を有する細胞株でPRAD1が過剰発現しており、一部の多発性骨髄腫においてもPRAD1が何らかの役割を担っている事を示唆し報告した。今後は、PRAD1近傍の遺伝子がBCL-1遺伝子である可能性も残されており、その検索を行う必要がある。 11q23領域について、我々が最初に報告したRCK座位より転写単位を見いだし、そのcDNAの単位解析により、蛋白翻訳開始因子に相同性の高いRCK遺伝子を明らかにした。また、RCK遺伝子を中心として、11q23領域の1.2Mbにわたる物理地図を作成し、この領域から見いだされた転座関連遺伝子MLL/ALL-1とRCK遺伝子が異なることを示した。さらに、MLL/ALL-1遺伝子cDNAを単離し、乳児白血病に関連する遺伝子であることを報告した。 転座関連遺伝子産物に対する抗体作製の試みとして、RCK遺伝子産物を大腸菌内で発現させ、精製したRCK蛋白を用いてモノクローナル抗体の作成をに成功し、RCK遺伝子産物を認識する数種類のモノクローナル抗体を得ており、詳細に解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(15 results)