Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 貞臣 九州大学, 理学部, 助教授 (00001850)
長谷川 昭 東北大学, 理学部, 教授 (40004460)
本谷 義信 北海道大学, 理学部, 助手 (60000882)
大井田 徹 名古屋大学, 理学部, 助教授 (20022634)
木村 昌三 高知大学, 理学部, 助教授 (70036549)
|
Budget Amount *help |
¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
|
Research Abstract |
全国的な視野に立った研究成果として,大学の微小地震観測網によるP波初動データと気象庁データの統合処理により,マグニチュード3クラス以上の地震を沿岸部まで比較的信頼できる発震機構解を決定することができた。またこれに加え,過去の論文等に発表された発震機構解を総合し,日本列島の主要部での主圧縮軸,主張力軸の分布を明らかにした。さらに,応力軸の分布がより小さな地域でそれぞれの特徴があり,その特徴に従って分割されることも示された。 地震活動では大学の震源カタログで4年間余の資料でも質的には,気象庁の長期間にわたる資料に匹敵するもので,この資料から東北日本,西南日本の内帯,外帯と中部九州のそれぞれの地域の特徴が判明することが示された。 内陸地震活動の地域性に関連する評価は,1)活断層との調和性の評価,2)大地震と広域地震活動との関連性,とりわけ広域的地震活動の低下が比較的発生頻度の低い内陸地震の活動に左右されること,3)二重深発地震面上のメカニズム解から沈み込むスラブの応力場に地域性が認められること,4)内陸の群発地震発生域が地殻深部の溶融体の存在と密接に関係していること,5)地殻の厚さが地殻応力の垂直と水平成分の大きさの比に密接な関連をもち,これがストライクスリップ型を逆断層型の地震発生が卓越するかに深くかかわっていること6)南関東地域では,1980年頃よりM6クラスの地震発生が引き続き,関東地震以後続いてきた静穏期が終息し活動期が始まったこと,7)紀伊半島,四国の地震は,南海地震の発生と密接に関係し,次の南海地震が近づくにつれて増加する応力成分を反映して地震活動の時間的変化が認められること,8)九州内陸部〜西沿岸では地溝構造と調和的な震央の2重配列,正断層型地震が発生し,雲仙周辺では噴火活動と地震活動の関連性を究明した。
|