Project/Area Number |
04201123
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 不折 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤本 正樹 北海道大学, 工学部, 教授 (90016519)
近藤 純正 東北大学, 理学部, 教授 (30004493)
平野 宗夫 九州大学, 工学部, 教授 (50037850)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学部, 教授 (50093175)
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Project Period (FY) |
1991 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥33,000,000 (Direct Cost: ¥33,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥33,000,000 (Direct Cost: ¥33,000,000)
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Keywords | 自然災害 / 災害のリスク / ハザードマップ / 防災施設 / 災害文化 |
Research Abstract |
自然災害に対するリスクは、災害を引き起す異常な自然現象自身の特性とその場の自然的条件如何によって、またわれわれの持つ防災・減災施設、さらにはわれわれの社会経済条件如何によって大きく変わったものとなる。本研究は災害に対するリスクの評価法とリスクが場および時間によってどのように変わるかを、多くの資料を収集し、種々の側面について比較することによって分析した。河田、松田は災害文化、防災観の時間的変遷を明らかにした。近藤は都市化による突風率の変化を、小池は気象条件の違いによる豪雪の時空間分布を明らかにしている。吉田は西日本における台風災害の特性を、辻本は河川構造物災害の地域的な差異とそのリスクの評価法を示した。渡辺は局地的であるとはいえ、都市内の地盤沈下が内水災害の様相を大きく変えることを、沢本は河川砂州の時間的消長を明らかにした。加賀屋はリスクの変遷と土地利用の実態との関係を、平野は一度の災害による地表近辺の状況変化が災害に対するリスクを大きく変えることを示した。藤原は北海道の地辷り地形分布図を作成した。浅岡は実験的研究によって、従来なら力学的に安全と考えられる砂質土堤体も環境条件によっては劣化することを示した。金折は活断層の分析を基礎に中部日本の地震危険度分布図を作成し、佐藤も建物のタイプと自然的条件の分析から大阪市の地震に対する危険度と被害額の分布図を作成した。川上は地震時のライフラインのリスク評価法を提示し、堀口は農作物被害の及ぼす社会経済的影響を分析した。高木はこれらの研究の総括にあたった。ある程度限られた災害事象についてとは言え本研究では、自然現象自身、その自然的条件、社会的条件、防災策・減災策などの側面で比較することによって、災害に対するリスクがどのように異なるかを明らかにし、今後の防災策に基礎的な資料を提供し、所期の目的を達成することができた。
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