弱部の形成・拡大過程を考慮した斜面崩壊予知法の開発
Project/Area Number |
04201124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
河邑 眞 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30115555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健 岐阜大学, 工学部, 助教授 (80135326)
板橋 一雄 名城大学, 理工学部, 助教授 (30109269)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 粒子破砕 / スレーキング / 配列構造 / 斜面崩壊 / 動的実験 / 弱部 |
Research Abstract |
弱部の形成過程および拡大過程について下記の成果を得た。 1.ミクロな構造における弱部の形成過程(板橋・佐藤・河邑) (1)まさ土と泥岩の圧縮試験の結果、最大圧力の増加とともに粒子破砕が進行し,その破砕状態が負の二項分布で表現できることが明らかになった。 (2)泥岩のスレーキングによる細粒化についても、乾湿繰り返しによる細粒化状況を負の二項分布で表わすことができ、そのパラメータの間に特異な関係があることがわかった。 (3)配列構造と動的強度との関係を調べた結果、かみ合わせの強い交互配列では各サイクルにおける摩擦角の最大値は38.7°〜39.1°であった。これに対し、かみ合わせの弱い正規配列では、21.4°〜31.9°であり、その差は7°〜17°であった。 2.弱部の拡大過程、すなわち弱部をもつ斜面の動的崩壊機構(河邑) 小規模崩壊による構造欠陥や風化・侵食による密度低下層などの弱部が存在する斜面についての動的模型実験を行った。モデルの大きさは高さ37.6cm、長さ80cm、幅40cmであり、直径2cmの鋼棒を積み重ねて作成した。 (1)斜面頂部より斜面高の10%から20%の距離だけ離れた位置に、構造欠陥による弱部がある場合には、斜面の全体崩壊はこの潜在すべり面をすべり面の一部として生じている。 (2)密度低下層が弱層として存在するモデルでは、その影響は構造欠陥による弱層の場合ほど顕著でなかった。 以上の結果をふまえて、潜在すべり面と通常のすベり面という2つのすべり面を用いて地震時の斜面崩壊を予知する方法を開発した。このような予知法は例がなく、その開発は画期的である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)