Project/Area Number |
04201210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福嶋 祐介 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40111661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 典生 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70143815)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 粉雪雪崩 / 数値シミュレーション / 降積雪 / 三次元傾斜サーマル / 密度フロント |
Research Abstract |
粉雪雪崩は、厳冬期に山地で発生する。急勾配の斜面で発生した粉雪雪崩はその平均流が作る乱れにより乱れエネルギーを生成し、さらに多くの雪粉子を巻き上げるので、雪崩は加速する。斜面の勾が緩くなると、雪粉子を浮遊させるのが困難になり、雪崩もまた静止に至る。 粉雪雪崩についてはいくつかの実験的、理論的な研究がある。しかしながらこれらの研究の対象は、二次元的な雪崩についてである。本研究グループは三次元地形を考慮した二次元の粉雪雪崩の解析法を提案している。このモデルは流体力学的な手法に基づくものであり、雪崩の走路をも計算できるのが特徴である。本研究では、この粉雪雪崩の解析法をさらに精緻なモデルに改訂するとともに、粉雪雪崩の災害予測地図の作成指針を検討した。これによると破壊的な災害となる粉雪雪崩が発生する要因として、地形、降・積雪深、気温などが重要であることが示された。 実際の雪崩では、二次元とみなされるものもあるが、三次元的な特性を有するものもおおい。このような観点から、本研究では三次元の粉雪雪崩の模擬実験として、雪崩を淡水中の塩水の流動に置き換えた三次元傾斜サーマルの実験を行った。実験では、開始時間に対する傾斜サーマルの流動形態。フロントの流下速度、フロント部の厚さ、横広がり幅の時間変化を測定した。これらの実験的な成果に基づき、三次元の傾斜サーマルの運動を記述するモデルの基礎方程式を提案した。提案したモデルの基礎方程式は、流体の質量保存式、塩分の質量保存式、サーマルの横広がりを規定する式、運動量方程式の4つである。これらの基礎方程式を数値的に積分し、実験結果と比較することにより理論が塩水により三次元傾斜サーマルの運動を適切に表現できることを確かめた。この三次元傾斜サーマルの基礎方程式を発展させ、三次元粉雪雪崩のシミュレーションモデルを提案した。このモデルでは、雪粉子の底面からの巻き上げ、堆積を考慮したものである。二次元モデルと三次元モデルを使い分けることにより、現実的な解析が可能になる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)