活性酸素増産性の環境化学物質の検出と突然変異生成機構の解明
Project/Area Number |
04202231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米井 脩治 京都大学, 理学部, 助教授 (60093340)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 環境化学物質 / 活性酸素 / mutM変異株 / 遺伝子発現 / sodA-lacZ / nfo-lacZ / oxyR / soxRS |
Research Abstract |
環境中には、細胞内の酸化還元系に組み込まれて活性酸素を産生する群の化学物質が存編する。これらの化学物質あるいは産生してくる活性酸素は、エームステストでは弱い変育原性しか示さないが、活性酸素がヒトに突然変異を起こし、また、発癌性を示すことは電離放射線を例にとれば明らかである。したがって、環境中の化学物質の中から、どの物質が、どの程度に活性酸素を産生するのかを知ることは、それらのリスクを評価する上でもきわめて重要である。本研究では、主に大腸菌を用いてその同定システムの確立に取り組み、次のような成果を得た。 (1)大腸菌のmutM株は、特異的にGC-TAトランスバージョンを高頻度で起こすが、その原因はDNAに生じる酸化的損傷=8-ヒドロキシグアニンの修復欠損であると考えてよい、。X線、過酸化水素などの酸化的ストレスが誘発する突然変異でもmitM変異の影響は強く現れることが分かった。(2)大腸菌に低濃度の過酸化水素やスーパーオキサイド増産剤を与えると、それぞれ別の一群の磯伝子の発現が誘導される。sodAやnfo違伝子と、あるいはkatGとlacZとの融合違伝子を作製作て、活性酸素によるβ-ガラクトシダーゼの活性を測定すると、活性酸素によるそれぞれの違伝子の発現誘導を定量化できる。例えば、5μg/ml程度の微量のメチルビオロゲンでnfo-lacZの発現は有意に増大するこどが分かった。浅3)過酸化水素などのパーオキサイドストレスとスーパーオキサイドストレスではまったく別のシステムで別々の違伝子発現の誘導が起こるが、前者のうち8種類、後者では約9種類のものはそれぞれoxyR、soxRS違伝子によって正の調節を受けている。したがって、大腸菌のoxyR/soxRS欠損株はその支配下の違伝子の発現誘導が無いためきわめて酸化的ストレスに感受性が高くなることも明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)