共振現象を利用した過冷却微小液摘の凍結の能動的制御
Project/Area Number |
04203215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒崎 晏夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 純 東京工業大学, 工学部, 助手 (40210455)
佐藤 勲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10170721)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 過冷却解除 / 微小液滴 / 交流電場加振 / マイクロ波励振 / 能動的制御 |
Research Abstract |
本研究では、潜熱蓄熱材を封止した微小容器を加振した際の過冷却解除促進機構を解明し、あわせて過冷却液の凍結を能動制御する手法を得るために、過冷却液の表面変形および構成分子自体の共振現象が凍結に与える影響を検討した。具体的には、冷却媒体中に浮遊した過冷却液滴を交流電場によって加振し液滴の変形と過冷度の関係を調べる実験と、過冷却液滴にマイクロ波を照射して液滴構成分子自身の励振が過冷度に与える影響に関する実験を行い、その結果から過冷却微小液滴凍結制御のための指針を得た。 (1)交流電場加振時の過冷却解除:交流電場により液滴表面に変形を生じさせた場合の過冷度は電場を印加しない場合のそれに比べて数K小さく、交流電場が過冷却液滴の凍結を促進することが確かめられた。この現象は加振周波数がある程度高い方が顕著であり、過冷却解除促進にき液滴表面の曲率の大きな変形が有効であることがわかった。また、過冷度の液滴径による変化の程度も交流電場の有無によって異なることが明らかとなった。すなわち、交流電場を印加しないと過冷度は液滴直径の3乗の自然対数に比例して減少するが、交流電場印加時には液滴直径の2乗の自然対数とともに減少することがわかった。これは交流電場加振しない液滴がその体積に関係した内部現象に基づいて凍結するのに対し、加振時の液滴の過冷却解除が液滴表面の現象に起因していることを示唆している。このことから、この交流電場加振による過冷却解除促進法は液滴径が小さくなるほど有効な手法であると言える。 (2)マイクロ波照射時の過冷却解除:過冷却液滴にマイクロ波よ照射したときの凍結挙動を上と同様に検討した。その結果、本実験条件ではわずかな過冷度低下が認められたが、これがマイクロ波励振の効果であるかは未確認であり、今後さらに詳細を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)