Project/Area Number |
04203222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伊永 隆史 岡山大学, 工学部, 助手 (30124788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加瀬野 悟 岡山大学, 工学部, 助手 (90169459)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 二酸化炭素 / 地球温暖化 / フェライト / マグネタイト / 触媒 / 反応工学 / 水素 / エコテクノロジー |
Research Abstract |
内径25mm、高さ520mmの鉄製パイプからなる塔式固定層反応装置を実験装置として用い、ストロンチウムフェライトを250〜350mmに分級したものを100g充填した。装置内でフェライトを加熱還元嗣理して得た酸素欠乏フェライトの還元機能を利用し、CO_2還元反応について工学的解析を行った。反応生成物の分析には、特殊処理活性炭カラムを装着したTCDガスクロマトグラフィーにより行った。 ストロンチウムフェライトを用いたCO_2還元反応を、マグネタイトを用いた既往の研究結果と比較したところ、本研究のストロンチウムフェライトの方が反応速度論的に有利なことが明らかになった。しかし、フェライトのもつ強力な還元機能は触媒的な反応構によるものではなくて、メディエーター的な還元反応機構によるものであることが分かったので、エネルギー的見地からみて電子移動反応に相当のブレークスルーが生まれなければ経済的推進は困難を伴うことが判明した。 酸素欠乏ストロンチウムフェライトに対し、H_2共存下でCO_2を作用させた場合はフェライトの表面に炭素が析出していることが明らかとなり、CO_2がCにまで還元されていることが確認された。ごこの炭素析出状態の酸素欠乏フェライトに対して、H_2とCO_2を流量比5:1で供給したところ、350℃付近でメタンの発生が認められたことは興味深い。 一方、酸素欠乏ストロンチウムフェライトは400℃付近で水蒸気と接触させた場合、ほぼ定量的にH_2を生成することも明らかになった。この水還元分解反応は炭素析出状態で行うと、ブレークスルー現象が認められたので、将来のH_2造技術として発展性を秘めている。 本研究により、酸素欠乏ストロンチウムフェライトによる一連の還元反応特性がある程度明らかになったので、H_2製造も含めた炭素資源循環を目的とするエコテクノロジー確立に向けて研究を継続の予定である。
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