Project/Area Number |
04204021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
永井 恒司 星薬科大学, 薬学部, 教授 (40061270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 光夫 東京女子医科大学, 医工研, 助教授 (00130237)
大内 辰郎 関西大学, 工学部, 教授 (60067650)
砂本 順三 京都大学, 工学部, 教授 (80037811)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥15,000,000 (Direct Cost: ¥15,000,000)
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Keywords | 薬物送達システム / 生体賦活化 / 経皮吸収 / d-リモネン / 薬物放出 / ON-OFF制御 / リポソーム / 細胞融合能 |
Research Abstract |
生体において抗体産出細胞等の特定の細胞が活性化される機構を分子レベルで理解し、それに基づいて薬剤等の生体賦活因子を生体系の特定部位に効率良く送達するシステムの開発を目的として、以下の研究成果が得られた。 1.生体賦活因子の生体系への送達に関する成果としては、薬剤の経皮吸収性を飛躍的に増強する素材としてd-リモネンおよびその同族体の開発に成功し、その主な作用部位が皮膚角質層の細胞間隙脂質であることが明らかにされた。また、わずかな温度変化に応答して薬物放出をON-OFF制御できる高分子ゲルの開発にすでに成功しているが、高分子の化学構造および温度の変化幅を変えることによって、ゲル内部の圧力生起過程を制御でき、これによって種々の薬物放出パターンを精密に制御し得ることが示された。 2.特定細胞内への生体賦活因子の搬入に関する成果としては、リポソームに細胞融合能を付与する目的で2本鎖を有するポリエチレンオキサイド(PEG)脂質を合成し、卵黄レシチンとの混合リポソームを作成した。この機能化リポソームは植物プロトプラストに対し、融合の機構で取り込まれることが実証された。さらにプラスミド内包PEGリポソームも動物細胞に効率良く導入され、細胞内への遺伝子の組み込みが証明された。またムラミルジペプチドのD-グルコースアナログ(GADP)をCM-カードランやCM-キチンに担持することで、単体では達成できないレベルの高い免疫担当細胞活性化能を発現できることが明らかにされた。 以上より、生体賦活因子の生体系への送達を制御し、さらに特定細胞内に選択的に搬入するという、従来に無い画期的な薬物送達システムの可能性が拓かれた。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)