Project/Area Number |
04205005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一色 実 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20111247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 吉孝 東北大学, 工学部, 教授 (70209170)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | Znfe_x Te_<1-x> / 薄膜 / MOCVD / フォトルミネッセンス / アクセプター / 格子間原子 |
Research Abstract |
MOCVD法によりZnSe_xTe_<1-x>薄膜単結晶を成長させ、不純物及び固有欠陥状態の組成x依存性を調べることによりZnSe_xTe_<1-x>の伝導型制御に関する知見を得ることを最終目的としている。本年度は、常圧のもとで上記混晶の成長に関して得られた結果に対して熱力学的解析を加えた。また、上記混晶における点欠陥の組成依存性を調べる予備実験としてZnSe中のNa,Liの存在状態に関する研究も続けて行った。 原料にはDEZn,DESe,及びDETeを用い、水素ガスをキャリアーとして供給した。基板として(100)GaAsを用い、SeよりもTeの方が成長膜中に取り込まれ易いことが分かった。また、その程度はVI/II比と共に大きくなる。Mitsuhasiら ^<(1>はZnSeの成長機構として、DEZnは熱分解によってZnとなり、DESeは一度水素化物を経由して基板上に付着し、その成長はH_2Seからの水素の脱離反応で律速されるというモデルを提案している。ここでもSeは水素化物を経由して成長に関与するとし、KiskerとZawadzkiの報告をもとに膜組成とDETe/(DETe+DESe)との関係を種々のモデルに対し計算で求めた結果、DETeの場合もH_2Teが生成し成長に関与していると考えるのが妥当と考えられた。 ZnSeのフォトルミネッセンス(PL)によって、格子間位置を占めるNa及びLiドナーのレベルが、それぞれ16及び15meVと評価された。ドナーの関与する発光としてI_2発光があるが、これら格子間ドナーに関するI_2発光は未だ観測されていない。Liを添加した試料と無添加の試料の発光を詳細に測定した結果、Li添加試料の場合、自由励起子発光のわずか低エネルギー側に強い発光が認められ、格子間LiドナーのI_2発光の可能性が強いと考えられた。格子間ドナー存在のより直接的な証拠を得るために、ZnSe:Liの吸収スペクトルの測定を実施中である。
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