低原子価化学種を用いる新しい高分子合成反応の開拓と新機能材料の創出
Project/Area Number |
04205010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 四郎 東北大学, 工学部, 教授 (10026198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇山 浩 東北大学, 工学部, 助手 (70203594)
正田 晋一郎 東北大学, 工学部, 助教授 (10143364)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 酸化環元共重合 / 開環閉環交互共重合 / ポリ(メタルエノラート) / ゲルミレン / スタニレン / ラクトン |
Research Abstract |
本研究の目的はこれまで高分子合成で扱われたことのない低原子価14族及び15族化合物に着目し、それらの積極的に取り込むことにより、全く新しい高分子合成反応(「酸化環元共重合」)を開発することにある。 1.環状のリガンドを持つゲルミレンとp-ベンゾキノン類を反応させたところ、主鎖にGe-Ge結合をもつ2:1交互共重合体を合成した。 2.リチウム塩存在下、ビス(トリメチルシリルアミド)ゲルミレンとα、β-環状不飽和ケ村ンを反応させることにより主鎖にゲルマニウムエノラート構造を持つポリマー(ポリ(ゲルマニウムエノラート))の合成に成功した。 3.環状3価リン化合物を開環性モノマーに、ムコン酸、ジアルデヒド、及び(メタ)アクリル酸無水物を閉環性モノマーに用いて開環閉環交互共重合を検討した。いずれの場合も、両モノマーの開環及び閉環が起こり、開環ユニットと閉環ユニットを交互に有する共重合体が得られた。 4.ビス(トリメチルシリルアミド)スタニレンを開始剤に用いてラクトン類の重合を検討した。6、7員環のラクトンおよびラクチドに対しては重合触媒能を有しており、ポリエステルを与えた。一方、スタニレン触媒により4、5員環のラクトンの重合は起こらなかった。 本研究で得られた新規ポリマーは従来法では合成できない特異な構造を持ち、興味ある物理的、化学的性質が期待される。今後、新しい機能性高分子材料としての機能評価を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)