Project/Area Number |
04205035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
奥山 健二 東京農工大学, 工学部, 教授 (30038020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 政嗣 東京農工大学, 工学部, 助教授 (10136525)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 二次元結晶 / クリスタルエンジニアリング / アゾベンゼン / 二分子膜 / LB膜 / X線構造解析 / 電筒移動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、三次元結晶に比べて制御の次元が少ない二次元結晶系である合成脂質の作る膜構造に着目し、分子の化学構造と膜構造との相関性を明らかにし、この系における構造形成因子を解明することである。我々はすでに、疎水部にアゾベンゼン発色団を持つ一本鎖型合成脂質CnAzoCmN^+Br^-について、その化学構造と膜構造の間の関係を単結晶X線構造解析の結果を基にして詳細に検討してきた。その結果、m-nz2の化合物ではH-会合形態、m=5の化合物ではJ-会合形態をとること、また加熱により後者ではJ'-会合となった後、室温では元のJ-会合に戻るが、前者ではJ'-会合の後、冷却するとJ-会合になり、加湿することでH-会合に戻る等の一連の転移現象を見つけてきた。さらに、この転移時に転移湿度、転移エンタルピー等の特性にアルキル鎖長(m,n)の奇偶に基ずく大きな差異を見つけ、この原因がH-会合形態における親水部分のわずかな構造の違いによるものであることを明らかにした。 本年度においては、H-型結晶のみならずJ-型結晶においても、極めて微少ではあるが、やはりアルキル鎖長の奇偶による転移時の物性値の違いを観測し、この原因も室温におけるJ-型結晶の構造の微少な違いに基ずくことを明らかにした。また、この化合物における化学構造と膜構造の相関に関するこれまでの知見に基ずき、類似化合物を利用した機能性膜の分子設計を行なった。即ち、アゾベンゼンの代わりに電子供与基であるビフェニルを導入し、アンモニューム基の代わりに電子受容基であるビオローゲンを用いた化合物(CmBphV^<2+>)を合成した。この化合物においても、アゾ化合物の場合と同様にアルキル鎖長(m,n)により、J-会合、H-会合の制御ができ、J-会合形態をとる時だけ、ビフェニルと隣接分子のビオローゲンが近づくため、電筒移動を観測した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)