異相界面を利用した結晶配向制御による高機能非線形光学材料の設計
Project/Area Number |
04205036
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
宮田 清蔵 東京農工大学, 工学部, 教授 (90015066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 敏行 東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
佐藤 寿弥 東京農工大学, 工学部, 教授 (90092486)
|
Project Period (FY) |
1992 – 1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 非線形光学 / パラニトロアニリン / 電気光学効果 / トランスクリスタル / 回折格子 |
Research Abstract |
非線形光学効果は情報の高密度記録化や高速光変調を実現することから、現在非常に主目されている現象である。我々は混合系の単独成分だけではSHGが発現しないポリ-ε-カプロラクトン(PCL)とパラニトロアニリン(p-NA)複合系を混合結晶化させると、電界を印加することなしにニオブ酸リチウムより大きな光第二高調波(SHG)活性となることを見いだした。さらに大きな非線形光学効果を得るためにはSHG活性な結晶の配向制御を行なう必要があるが、そのための条件はまだ明らかになっていない。今回、我々はテフロンをラビングしたガラス基板上でp-NAの配向制御を行なった。試料であるPCLとp-NAを精製後ベンゼン/アセトン(50:50wt%)溶液に溶かし、テフロンでラビング処理したガラス基板上にスピンコートした。p-NAが20-30wt%の時、PCL球晶の表面にのみ、p-NA結晶が成長することがわかった。このフィルム上ではp-NA結晶がラビング処理した方向に高度に配向しており(トランスクリスタル)、試料にNd:YAGレーザー(波長1.064μm)を照射した所、第二高調波が観察され、p-NA結晶がSHG活性であることが証明された。50μmのITO櫛形電極を作製し、電界印加方向と平行になるようにテフロンをラビング処理し、その上にp-NA/PCLトランスクリスタルを作製した。この試料に電界を印加すると、電圧印加時にのみ回折光が観察された。p-NAトランスクリスタルの回折格子の回折効率は電界印加時に5.3%であった。この回折効率よりp-NAトランスクリスチルの電気光学定数r33を求めると、約50pm/Vであることが判明した。この値は大きなr33を持っていることで良く知られている、ニオブ酸リチウムの1.倍の値であり、p-NAトランスクリスタルが高機能な非線形光学材料であることを示している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)