コンホメーション制御による液晶性高分子の相構造制御
Project/Area Number |
04205065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
川上 雄資 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (80109280)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ブタジエン / ラジカル重合 / 1,4-シス構造 / シロキサンスペーサー / 液晶性ポリマー / ネマチック相 / スメクチック相 / 核オーバーハウザー効果 |
Research Abstract |
ブタジエンの側鎖に、スペーサーとしてアルキレン鎖、シロキサン鎖、および、ジエチレンオキシ鎖を用いてメソゲンを結合させたモノマーを合成し、ラジカル重合反応性、生成ポリマーの立体化学、および、生成ポリマーの熱挙動におよぼすメソゲン、スペーサーの効果について調べた。ポリマーはラジカル重合により得た。シロキサン鎖を持つモノマーのベンゼン中の重合では、ポリマーの収率、重合度ともに低かったが、バルク重合により改善された。また、アルキレンスペーサーを用いたモノマーの重合では、バルク条件では溶媒に不溶なポリマーしか得られず、ベンゼンを用いて重合することによってクロロホルムに可溶なポリマーが得られた。ポリジェン主鎖は、 ^1HNMR, ^3CNMRスペクトル、核オーバーハウザー効果測定によりE-1,4-、Z-1,4-、1,2-、3,4-、の4つの可能な構造異性のうち、ほぼ特異的にE-1,4-構造であると結論できた。アルキレン鎖をスペーサーとして場合には、得られたポリマーの主鎖構造は、1,4-と3,4-構造の約9:1の割合の混合物であり、イソプレンのラジカル重合の場合と類似であった。ポリイソプレンは1,4-構造のうち8割がZ-構造をとっているが、アルキレン鎖をスペーサーとする場合にも、ポリマー主鎖構造は、おもにZ-1,4-構造であった。モノマーはいずれも液晶性を示さない。いずれのポリマーにも、等方相一液晶相間の転移ピークが観察され、ほとんどの相転移がエナンチオトロピックであった。シロキサン結合を持つポリマーはアルキレン鎖のみをスペサーとして持つポリマーに比べて転移温度が低かった。偏光顕微鏡観察を行ったところ、扇状組織が観察されスメクチック相であると同定した。また、メソゲンを対称性の低いエステル型にすると、ネマチック液晶相を示すことがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)