光励起プロセスを用いた強誘電体薄膜の成長とその評価
Project/Area Number |
04205075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩崎 忠 京都大学, 工学部, 助教授 (80026153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 勝 京都大学, 工学部, 助手 (30154305)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光励起プロセス / Pb(Zr,Ti)O_3薄膜 / ペロブスカイト構造 / 比誘電率 / D-Eヒステリシス / 残留分極 / 抗電界 / スイッチング特性 |
Research Abstract |
原料としてPb(C_2H_5)_4,Zr(O-t-C_4H_9)_4,Ti(O-i-C_3H_7)_4及びO_2を用いた光励起CVD法によりPb(Zr,Ti)O_3(PZT)薄膜を作製した。励起光源にはXe-Hgランプを用いた。ペロプスカイト構造のPZT膜が550-660℃で成長した。成長したPZT膜の結晶構造は、ガス供給量や基板温度に依存し、正方晶及び表面体晶系のものが得られ、成長パラメータにより制御できることが確認された。各々の結晶系のPZT膜の得られる成長温度は成長中の光照射の有無によらずほとんど同じであった。しかしPt/SiO_2/Si上に成長させた正方晶系(III)PZT配向膜においては光励起プロセスで成長させたものの方が光励起のない通常の熱プロセスで成長させた場合に比べ配向性の向上がみられた。また光照射は成長速度の増加をもたらした。 電気的特性を左右する膜組成比は、原料ガス供給量の制御により容易に行なえ、膜組成比(Zr/(ZrtTi))が0.19-0.48と大幅に制御可能であることが確かめられた。さらに光照射が組成比にも影響を及ぼすため、細かい範囲での膜組成比の制御が光照射により行えることも確認された。 550-600℃で得られた光励起PZT膜(膜厚280-320nm)の比誘電率は約100-600であったが、光励起プロセスによらない膜より結晶性が良いため、それらより大きな値を示した。また強誘電性を示すD-Eヒステリシスカーブも示し、残留分極値は20-35μC/cm^2,抗電界は70-90KV/cmであった。強誘電体メモリへの応用を考える際重要なスイッチング特性に関しては、分極反転電荷密度20-30μC/cm^2,スイッチング時間50-70nsのものが得られている。またリーク電流も印加電界250KV/cm以下で10^<-8>Ncm^2より小さく良好な値を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)