瞬間爆発法を用いた新しい急冷手段による高いチウムイオン伝導性ガラスの開発
Project/Area Number |
04205091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
足立 吟也 大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 裕樹 工学部, 応用化学科, 助手 (00202086)
町田 憲一 工学部, 応用化学科, 助教授 (00157223)
今中 信人 工学部, 応用化学科, 助手 (30192503)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | リチウム / ガラス / イオン伝導体 / 固体電解質 / 瞬間爆発法 / 塩化リチウム |
Research Abstract |
Li_1.-_4Sc_0.-_4Ge_1.-_6(PO_4)_3-LiCl系についてガラス化を行った結果、ガラス電解質は多結晶体と比較して導電率は約5倍向上した。また、Li_1+x-Sc_xGe_2-x(PO_4)_3-LiCl系の添加量(X)に対する室温導電率、ならびに、活性化エネルギーの変化を調ベた結果、室温導電率はXが0.1で少し減少するものの0.3以上添加することにより導電率は上昇し、添加量(X)が0から0.5の添加範囲内ではX=0.5で最大値を示すことがわかった。一方、活性化エネルギーはScの添加量が0〜0.4まではほぼ同じであるがX=0.5では最小の値となった。このようにLiGe_2(PO_4)_3へのScの添加(X=0.5)はイオン伝導の活性化エネルギーを下げるとともにイオン伝導率を大きく向上させることがわかった。このScの添加(X=0.5)は可動リチウムイオン量を増大させるとともにリチウムイオンが伝導しやすい解放的な構造をガラス中に生成させることに有効に働く。ただし、Sc添加量が0.5を越えるとLi_1+xScxGe_2-x(PO_4)_3-LiCl系のガラス化がたいへん困難になることからScの最適添加量はX=0.5程度と言うことができる。 このように、還元させ易い4価のチタンを含まないLi-Sc-Ge-P-O系をガラス化することによりLi-Sc-Ge-P-O系結晶体と比較して導電率を約5倍増大させることができた。また、LiGe_2(PO_4)_3-LiCl系のガラス化の過程でScを系中に添加することによりリチウムイオン伝導が向上することもわかった。これまでに報告したリチウムイオン伝導の優れたLi_1+x-AlxTi_2-x(PO_4)_3系結晶体ではチタンは必須元素であるがLi_1+xScxGe_2-x-(PO_4)_3このように、還元させ易い4価のチタンを含まないLi-Sc-Ge-P-O系をガラス化することによりLi-Sc-Ge-P-O系結晶体と比較して導電率を約5倍増大させることができた。また、LiGe_2(PO_4)_3-LiCl系のガラス化の過程でScを系中に添加することによりリチウムイオン伝導が向上することもわかった。これまでに報告したリチウムイオン伝導の優れたLi_1+x-AlxTi_2-x(PO_4)_3系結晶体ではチタンは必須元素であるがLi_1+xScxGe_2-x-(PO_4)_3-LiCl系ガラス系では還元され易い4価のチタンを全く用いなくてもScを添加することにより、LiClを含有するLi_1+x-AlxTi_2-x(PO_4)_3系ガラスと同等のイオン伝導率が得られ、全固体型電池用の実用電解質に近づけることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)