遺伝子導入によるアルビノマウスにおける視神経異常発現に関する研究
Project/Area Number |
04206201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 拓司 東北大学, 理学部, 教授 (60006426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 博章 東北大学, 理学部, 助手 (40174809)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | トランスジェニックマウス / 遺伝子導入 / チロシナーゼ遺伝子 / アルビノ / 視神経交叉 |
Research Abstract |
マウス受精卵への外来遺伝子導入によるトランスジェニックマウスの作製という実験法はヒトの遺伝性疾患の解明と治療に多くの道を開きつゝある。我々はこれまでにマウスのチロシナーゼ遺伝子をその5'側調節領域とともクローニングし、アルビノマウスの受精卵に導入することによってトランスジェニックマウスを作製し、その組織細胞特異的発現について検討してきた。これらのトランスジェニックマウスでは眼の網膜色素上皮,脈絡膜および皮膚の色素細胞(メラノサイト)においてのみメラニンが合成されていた。一方,ヒトやマウスではアルビノ突然変異は視神経の異常を伴うことが知られている。これは視神経交叉におけるアクソンの左右への分岐の割合のバランスが野生型とは異なるためと考えられている。しかし、この形質は眼におけるメラニン合成とどのように関連しているか、未だ解明されていない。この研究ではチロシナーゼ遺伝子を導入されてメラニン合成能を獲得したトランスジェニックマウスにおいて視神経交叉が正常に囲復しているかどうか検討し、視神経異常の分子機構の解明に寄与するためのモデル動物系を創り出すことを目的とした。 野生型マウス,アルビノマウスおよびチロシナーゼ遺伝子を導入されてメラニン合成能を獲得したトランスジェニックマウスの新生仔頭部を4%パラフオルムアルデヒドで3日間以上固定し、一方の眼球に蛍光色素DiIを注入した。1〜2週間後脳をとり出して、凍結切片あるいはバイブラトーム切片とし、視神経の走行を蛍光顕微鏡およびレーザースキャン顕微鏡で観察した。蛍光色素の分布は、野生型では交叉側がやゝ多く、非交叉側でやゝ少なかった(約40%)のに対しアルビノで非交叉側が極端に少なかった(約22%)。トランスジェニックマウスはその中間であった。視神経交叉にはメラニンが重要な役割を果たすと思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)