C4,Slp遺伝子コピー数異常の野性マウスにおける探索とその分子機構解析
Project/Area Number |
04206202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
野中 勝 金沢大学, がん研究所, 助手 (40115259)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 補体遺伝子 / 野性マウス / C4,Slp / 相同組み換え |
Research Abstract |
野性マウス集団におけるC4,Slp遺伝子コピー数の異常を検出する目的で両遺伝子のプロモーター領域に存在し、両者間で長さの異なるマイクロサテライトをPCRで増幅して検討した。日本、アジア、ヨーロッパ産のマウス5亜種127個体を調べ、87個体についてPCRによる増幅に成功したが、C4,Slp遺伝子のコピー数に異常の認められるものは一列を無かった。ヒトの重複したC4遺伝子の場合は約10%の染色体において欠損が、数%の染色体においてさらなる重複が認められることが報告されているので、マウスの場合はヒトに比べて欠損、重複の頻度は極めて低いと結論された。この頻度の違いが何によって生じているかは興味深い問題であり、二つのC4遺伝子間の相同性の違い(ヒトでは99%以上、マウスでは95%程度)、C4遺伝子に近接して存在し一緒に重複している21-hydroxylaseのうち活性を有するものがヒトでは後方に存在するものであり、マウスでは前方に存在するものであることなどが原因となっている可能性が考えられるがこの点について結論を出すにはさらなる検討が必要である。一方、構成的に発現するC4と、テストステロン依存性に発現するSlpの転写活性の違いを規定する要因の解析から、C4には存在しSlpには存在しない転写因子NF1への結合部位が重要な役割を果たしていることが明らかになった。日本産マウス由来のFMストレインでは従来よりSlpを構成的に発現していること、及びそれはSlp遺伝子以外の複数のトランスに働く因子によって規定されていることが知られている。そこで今後、FMとM.spretusの掛け合わせにより原因遺伝子のマッピングを行い、NF1である可能性を含めてその本体を明らかにしたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)