Project/Area Number |
04210119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森本 兼曩 大阪大学, 医学部, 教授 (20143414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 桂子 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80217843)
大井 玄 東京大学, 医学部, 教授 (70114410)
小泉 潤二 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (10153454)
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Project Period (FY) |
1992 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥10,500,000 (Direct Cost: ¥10,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | 高度技術社会 / ライフスタイル / 安全 / ストレス / 姉妹染色体変異(SCZ) / 8-OHG / 健康度 / Quality of Life / 染色体DNA / 健康評価 / がん免疫 / 染色体異常 / 文化人類学 / クオリティオブライフ / 技術評価 |
Research Abstract |
安全=将来の健康破綻を予測しえるような複数の健康指標(成人病リスクとして種々の血液生化学的な検査値や生理学的なマーカー、並びにがん免疫防御機構など) を、職域並びに地域集団で把握するための1000人のコホートを対象に以下の研究を行った。 1.精神的、心理的な安全度としての健康度を表す指標を開発する。この際、一つは既にかなり多く心理学や精神医学の分野で提出されている、精神的な疾患症状を表す指標を吟味する中から、精神心理的健康状態を、全ての正常人について評価しうるような尺度の開発をした。 特に、現代高度技術社会は種々のストレッサーを発生する。これらのストレッサーの質と量を系統的に文献検索し、総合的な討議によってストレス概念と体系化するとともに、ストレッサー負荷に対する個々人並びに集団レベルでのストレス反応を、客観的に把握できる尺度として取りまとめた。 2.生体内に生じている染色体DNA変異量を個々人のレベルで定量化する手法を開発するとともに、これらの染色体DNA変異がさらに具体的なDNA分子レベルにおける遺伝子の変異として把握しうる検出計として、末梢リンパ球に生じた結晶血リンパ球に生じた姉妹染色体変異(姉妹染色分体交換、SCE)ならびに呼吸による酸化的障害として、また老化の重要な原因障害として注目されている8-OHG遺伝子損傷量をそれぞれ定量的に測定した。 3.安全工学・生命倫理学・比較文化人類学・博物誌史学を専門とする共同研究者間で総合化を行うことにより来世紀における「安全」の概念化とそれを健康ポテンシャルとして把握・表現するための評価尺度の体系を確定した。 4.人間の安全性は、身体的精神的並びに遺伝的な健康度で積極的に保障されるのみならず、それが将来における人間の安全感、すなわち個々人の人生の充実や幸福感などの自己実現感と結びついて展開される必要がある。その意味から消極的な安全のレベル、事故災害や疾病度にとどまらず、より積極的な健康ポテンシャル、並びにQuality of Lifeを包括的に規定するライフスタイルとは何かを説得力ある形で提示した。
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