先端科学技術のパブリック・アクセプタンスに関する総合的研究
Project/Area Number |
04210129
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
竺 覚暁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30064447)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
札野 順 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (90229089)
清水 慶一 国立科学博物館, 理工学研究部, 研究官 (20154289)
山本 真一 筑波大学, 大学研究センター, 助教授 (10220469)
若林 宏明 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90011056)
手塚 晃 金沢工業大学, 工学部, 客員教授 (70125889)
|
Project Period (FY) |
1992
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1992: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | パブリック・アクセプタンス / 原子力 / 遺伝子工学 / 電子機器技術 / 新素材技術 / 社会的受容 |
Research Abstract |
先端科学技術のパブリックアクセプタンス(PA)は、その技術のもたらす利益や利便などの正の効果と、不利益、不安などの負の効果とのトレード・オフの判断において成立すると考えられる。また、この判断の基礎には当該技術に対する知識の覚や関心の度合の如何、また科学技術全般や科学技術者に対する信頼度の如何があると考えられた。 そこで、現在最もコントロバーシヤルな原子力技術、その利益と危険の双方について未知の部分の多い遺伝子工学、最も身近で日常的なものとなったパソコンなど知的労働に関る電子技術、そして最も大きな技術的可能性と夢があると見なされている新素材技術の四つの先端科学技術に対して、上に述べた判断のありかたと、その判断が当該技術のPAに対してどの様な関係を有しているのかを調べる爲のアンケート調査を立案し、技術専門家113名、理工系大学生及び院生956名、文系学生139名などを対象にして実施した。 その結果、一般にPAの成立に関しては、当該技術の利益面、即ち有用性、効用性の認識がアクセプタンスの最も大きいファクターであり、その不利益面や、それに関する知識度や関心度、また科学技術全般及び科学技術者全般に対する信頼度などのファクターは、PAの成立に関しほとんど相関がないという結果を得た。すなわち、当初の仮設は支持されず、PAの要因が基本的にその技術の功利性の判断に基ずくという結果である。これだけから速断は出来ないが、日本人の功利的科学技術観の一面があらわれていると言える。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)