生業形態を異にする民族の生物学的背景を探るー古分子生物学的視点を加えて
Project/Area Number |
04212201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 貴文 東京大学, 理学部, 助手 (20184533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 信太郎 東京大学, 理学部, 助教授 (20143357)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 人類集団 / ウイルス / 分子生物学 / 古人骨 / 遺伝子 |
Research Abstract |
本研究においては狩猟採集と農耕という生業に視点を置きそれを担った民族間の生物学的背景を地理的・時間的軸の中で立体的に求め、より高次の論議のための基礎データを提示することを目的とした。 まず、ヒトレトロウイルス(HTLV)を指標とした検索では、アジア太平洋地域において、コーカソイド・新モンゴロイドでHTLVの陽性集団はなく、ウイルスキャリアーが見つかる集団は、最近まで比較的外部からの攪乱が少なかったいわゆる古いタイプの集団ということになった。そして、その感染様式に鑑みるならばHTLVの分布を考えるということは、とりもなおさず人類の文化的・社会的側面を考えることでもあった。 また遺跡試料の遺伝子解析を進めるために、(1)RFLP、(2)PCR-SSCP、(3)longVNTR、(4)shortVNTR、といったDNA多型の検討をおこなった。そしてそのなかで最も適合性が高いと考えられるshortVNTR領域における多型性を現代日本人集団を材料として種々の座位で分析・検索し他集団との比較をおこなった。検索した10余りのshortVNTR領域から得られた結果は、これらのDNA多型を用いることが本研究でめざす古代人集団の遺伝的側面を知るためには最善・最良のDNA指標であることを明確に示すものであった。 この分析を基礎として、西北ならびに北部九州を中心とした弥生時代出土人骨のDNA分析を現在進行させている。また、タイ王国出土古人骨を試料としたDNA分析を開始した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)