ロジウム錯体をもちいる高活性ヒドロシラン類とカルボニル化合物の高付加価値変換
Project/Area Number |
04217212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 健児 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (60023149)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | ヒドロシリル化 / 不斉合成 / 不斉修飾剤 / 脱水素シリル化 / 二官能性シラン / ロジウム錯体触媒 |
Research Abstract |
分子設計した,(S,S)-2,6-ビス(4'ーイソプロピルオキサゾリンー2ーイル)ピリジン(iPr・Pybox)のプロキラルケトン類に対するロジウム触媒不斉ヒドロシリル化の高い不斉誘導能を明らかにするため,ピリジン環の4位に置換基をもつ三種の誘導体を市販のケリダム酸を原料とする新規合成経路で合成した。それらのうち4位に塩素をもつiPr・Pyboxのロジウム錯体は,ジフェニルシランを用いる不斉ヒドロシリル化に高い反応性を示すとともに,過剰配位子の存在下にアセトフェノン、α-テトラロン。4-フェニル-2-ブタノンを非置換体より高い不斉収率でヒドロシリル化することを発見した。一方電子供与性置換基を4位に有する誘導体のロジウム錯体は、反応速度は低下するものの不斉修飾剤とロジウムとの相互作用が強化されて触媒系が安定となるため、通常行って来た配位子の添加を行わない条件下においても、アセトフェノンを高い不斉収率でヒドロシリル化できることを発見した。 この新しい不斉修飾剤を配位子とするロジウム錯体の高いre面選択性は、2位に置換基をもつシクロヘキサノン類の不斉ヒドロシリル化においても信頼性高く維持され,対応する(1S,2R)ーおよび(1S,2S)ー2ー置換シクロヘキサノール誘導体のみを89〜99%eeもの高い不斉収率で与えることを明らかにし、その遷移状態のMM2計算を行った。PyboーRh触媒系のケイ素反応剤を1,2ービス(ジメチルシリル)エタンに変え,ケトン類と反応させたところ,ジフェニルシランのような不斉ヒドロシリル化は進行せず,この二官能性ビスヒドロシランの一方のSi-H結合のみが高選択的に脱水素シリル化をおこし,対応する(2ージメチルシリル)エチルジメチルシリルエノールエーテルを高選的に生成することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)