高配位有機セレンおよびテルル化合物を活用する新規有機合成反応の開発
Project/Area Number |
04217215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植村 榮 京都大学, 工学部, 教授 (70027069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
年光 昭夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (60127107)
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Project Period (FY) |
1990 – 1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 有機セレン化合物 / 有機テルル化合物 / 酸化的オキシ置換反応 / ヘテロ環化合物 / テルロキシド脱離反応 / 立体化学 |
Research Abstract |
1.錙状ならびに環状セレニド,テルリドにおけるPhSeおよびPhTe基の酸化的オキシ置換相応の立体化学を研究し,以下の結果を明かにした。即ち、(R)-2-オクチルフェニルセレニドとテルリドを合成し、それをメタノール,DMFあるいはDMA中で5当量のMCPBAで酸化したところ、いずれからもほぼ完全に立体反転を伴うSn2型の反応によるONe,OCHO,OCOCH_3基による置換が起った。一方、環状セレニド,テルリドの場合には、種々の4-置換えクロヘキシルフェニルセレニドとテルリドを合成して検討したが結果は用いた基質と溶媒に大きく依存した。DEFやDMA溶媒中でのオキシ置換では立体選択性の減少はみられるものの,主として立体反転で進行した。これに対し,メタノール中でのメトキシ置換ではセレニドからは立体保持したメチルエーテルが優先的に得られた。テルリドのメトキシ置換では、置換基の種類やその立体化学に関係なくトランス体が優先的に起こり、Sn1型の反応の関与が予想される。 2.分子内のアルキル鋭にトシルアミノ基やアミド基をもつアルチルセレニドを合成し、これをMCPBAでアルコール中(特に2-プロパノール)で酸化すると、分子内的にNまたはOによるホ核置換反応が起こり、アジリジン,ピロリジン,オキサゾリン等のヘテロ環化合物が高収率で生成することを見出した。 3.アルキルアリールテルリドを酸化することによりテルロキシド脱離が起こりアルケンが生成するが,この反応に塩基、特にトリエケルアミンを添加するとその生成物収率および反応速応が非常に増大することを見出した。立体化学的研究からアミンの役割を明らかにした。 1の成果は現在論文作成中であり,2と3の成果については裏面記載の如く公表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)