Project/Area Number |
04218208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
早川 義一 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60126894)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | VS-MRAC / 大規模複合系 / 分布系 / マルチモデル / 補間問題 |
Research Abstract |
今年度の研究成果をまとめると以下の2つとなる。 (1)複合分布系の分散VS-MRAC: 大規模複合系の適応制御理論では、通常、線形系の制御対象にモデル規範型適応制御とσ修正則を適用し、サブシステム間の結合の適当な大きさの下に、レギュレーション/トラッキングが達成できることを理論的に示しているものが多い。ここでは、制御対象が分布系でしかもある種の非線形系に拡張し、VSS理論とモデル規範型適応制御の考え方を融合したVS-MRACという制御法を取扱い、複合分布系の分散制御にどれほど有効かを理論的に究明した。 (2)複合系のマルチモデル制御 実際の制御対象はほとんどの場合非線形特性を有するが、制御系の設計はその近似である線形モデルを基に行なわれる。ロバスト制御の思想の背景にはこのギャップを埋めることがあると思われるが、現在のH∞制御では公称モデルが単一の線形系であるため、あまり大きな非線形特性を許容することはできないと考えられる。そこで、複数の線形公称モデルに基づく制御系設計が考えられる。これがマルチモデル制御である。 本研究では、御制対象の動特性が複数の公称線形モデルの線形結合で表現でき、しかもその線形結合の重みが動作状態に依存して変動する場合を考察した。ここでの制御戦略は、 (a)各公称モデルに対応する(公称)コントロータを個別に設計する。 (b)複数の公称コントローラから、動作状態に応じた重みの線形結合で、実コントローラを決定する。 というものを採用している。現時点では、1人出力系に限って、安定化可能性が導出できた。複合系への拡張が今後の課題である。
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