再構成膜(二分子膜)を用いた生体電子移動システムの電極上での構築とその機能解明
Project/Area Number |
04220110
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 助教授 (80136530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 信也 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40068119)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 再構成膜 / チトクロム酸化酵素 / チトクロムC / 電子移動 / 脂質 / Langmuir-Blodgett膜 / チオール化合物 |
Research Abstract |
本研究は、生体電子伝達連鎖に関与するレドックスタンパク・二分子膜系の電子移動機能を電気化学的手法で解明することを目的として、チトクロムCと再構成膜チトクロム酸化酵素間のタンパク間電子移動に関する電気化学的検討及び電極上に固定化された脂質単分子膜系でのチトクロムCのレドックス挙動についての検討を行い以下の成果を得た。 1.チトロクロム酸化酵素ーチトクロムC間の電子移動に与える反応場の影響 チトクロム酸化酵素を含む再構成膜を透析法により作成した。脂質としてDOPC(ジオレオイルフォスファチジルコリン)、DMPC(ジミリストイルフォスファチジルコリイン)を用いた。一方、二分子膜と比較のためミセル系でも実験を行った。DMPC系では、低温では限界電流が観測されないが、25〜50℃では、明確な限界電流を与えた。DMPCリポソームの相転移温度は24℃であり、膜流動性が蝕媒効率に影響を及ぼしていることがわかった。限界電流値をDMPC、DOPC、ミセル系で比較し、蝕媒効率が不飽和脂質であるDOPC系で最も高いことがわかった。ミセル系では、DMPC系よりやや効率が高いが、高温(45〜50℃)にて、酸化酵素活性を失活(変性)させた。 2.脂質単分子膜系でのチトロクロムCの電気化学 Langmuir-Blodgett法にて、DOPC単分子膜を金電極上に固定した。実際には、5mol%のHSC_<20>OH(新規合成化合物)をDOPCに混合させた。この単分子膜系においてチトクロムCのサイクリックボルタモグラムを観測したところ、飽和カロメル電極(SCE)に対して、20mV近傍に、明確なレドックス電流が観測されることがわかった。スキャン速度依度性より単分子膜系での電極反応がチトクロムC拡散により支配されていることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)