生理活性グリコペプチド,バンコマシン類の全合成と分子認識
Project/Area Number |
04220233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山村 庄亮 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (40076708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 繁 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (20137988)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 抗菌性抗生物質 / グリコペプチド抗生物質 / 院内感染症 / MRSA |
Research Abstract |
現在、MRSAに起因する院内感染症は社会的にも注目を集めている。これまで唯一つ有効な医薬品としてバンコマイシンなどのグリコペプチド抗生物質が使用されている。報告者等は、これまでバンコマイシンの活性部位に相当する二環性大環状オリゴペプチドの合成に成功した。本年度においては、A環部分に相当する12員環ビフェニルの合成を種々検討した。 3,5-ジヒドロキシフェニルグリシン誘導体をアミラーゼを用いた不斉加水分解に付すことにより、光学活性な3,5-ジヒドロキシフェニルグリシンを合成した。次いで、順次O-ベンジルフェニルアラニンおよびp-ヒドロキシフェニルグリシンと結合し、目的とするトリペプチドを合成した。現在、トリペプチドの環化反応を種々の試薬及び反応条件下で検討している。 一般に、フェニルグリシン類はエピメリ化しやすく、ウルマン反応の条件ではラセミ化することが分かった。また、Pb(OAc)_4やTl(OOCCF_3)_3などはでは複雑な混合物となり、現在まで12員環ビフェニル部分の合成には成功していない。 他方、最近バンコマイシン耐性菌も見出されて、さらに深刻な問題となった。報告者等はバンコマイシン耐性菌対し、バンコマイシンが有効でない原因を考慮して、バンコマイシンのN-アシル-D-アラニル-D-アラニンを認識する活性部位に相当する部分における官能基変換を現在検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)