Project/Area Number |
04223202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
橘 邦英 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (40027925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白藤 立 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (10235757)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 直接光CVD / 真空紫外光源 / アモルファスシリコン / 気相反応過程 / 表面反応過程 / シミュレーション |
Research Abstract |
光励起プロセスでは、原料ガスの光解離過程の波長依存性によって初期発生ラジカルに選択性が得られ、プロセスの制御性が高められる可能性がある。しかし、実際の化学気相堆積(CVD)などのプロセス条件下では、気相でのラジカル選択生成の特長がそのまま表面での膜形成反応に反映されているか否かの直接的な検証が必要である。 そのためにまず、大口径、大出力のマイクロ波放電励起面発光型真空紫外光源を開発し、それを用いた水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)の光CVDにおいて、原料(SiH_4やSi_2H_6)と励起波長(Xe147nm線やHg185nm線)の異なった数種の組み合わせを選ぶことを可能にした。実際に得られた薄膜の構造や物性にも組み合わせによる差異がみられた。その原因を検討するために、気相や基板表面での反応過程を計算機シミュレーションによって解析した。まず、気相での反応を一次元モデルによって計算した結果、光解離で生成された主なラジカルのうちSiH_2のような反応活性なものは、かなり低ガス圧でも親ガスとの反応によって消滅し、SiH_3やSi_2H_5のような活性の低いラジカルが多く生成するが、SiH_4と147nmの組み合わせではSiH_2も数%程度の割合残存している。次に、基板表面での反応を適当なモデルを立ててシミュレーションしてみると、SiH_2のフラックスが多い場合には、膜中の水素結合形態にダイハイドライド構造が多くなり、表面の凹凸も大きくなるという結果となった。 このモデルの妥当性を実証するために、気相でのSiH_2などのラジカルのレーザー分光測定を試みたが成功しなかった。光励起CVDではプラズマCVDの場合と比較して、気相中のラジカル密度が総体的に低いためと推定される。しかし、薄膜の成長過程を偏光解析法によってその場観察してみると、SiH_2が多い場合の成長表面はボイドや凹凸が多い構造となっており、表面反応モデルの結果と一致した。
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