Project/Area Number |
04225106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
北川 禎三 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40029955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 立志 東京大学, 大学院・理学系・研究科, 助手 (90219965)
鈴木 正樹 金沢大学, 理学部, 助教授 (20091390)
木村 栄一 広島大学, 医学部, 教授 (30034010)
大川 尚士 九州大学, 理学部, 教授 (00037219)
吉川 信也 姫路工業大学, 理学部, 教授 (40068119)
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Project Period (FY) |
1991 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥52,000,000 (Direct Cost: ¥52,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥34,000,000 (Direct Cost: ¥34,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
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Keywords | ニトクロム酸化酵素 / 酸素の活性化 / 共鳴ラマン / マンガンクラスター / マンガンカタラーゼ / 金属酵素 / 光合成反応中心タンパク複合体 / キノールオキシダーゼ |
Research Abstract |
金属タンパクが示す特異的化学反応性と、活性中心における金属イオンの配位構造やこれを取り巻く分子環境との開運を動的状態も含めて検討し、そのモデルとなる金属錯体を化学的に構築すること目的として研究を進めた。最終年度に当り本班は生体系における酸素の発生と代謝に重点を置いた。酸素代謝の90%は呼吸によるので、それを担うチトクロム酸化酵素を集中的に調べた。吉川はウシ心筋の本酵素を結晶化することに成功し、そのX線結晶解析を6Åレベルまで進めた。代表者の北川は本酵素の時間分解共鳴ラマンスペクトルを詳しく調べ、酵素が水になる反応機構を明らかにした。すなわち酸素同位体でシフトする振動を各中間体に検出し、ヘム鉄に結合したO_2が電子伝達毎にFe^<-3+>-O_2^-→Fe^<3+>-O-O-H→Fe^<4+>=O→Fe^<3+>_-OHと変化していくこと初めて確立し、本酵素の60年間に及ぶ研究の歴史に一つのブレークスルーを作った。曾根はバクテリヤの本酵素を分子生物学の方法で調べた。茂木は大腸菌での同様の機能をもつチトクロムboにつき、分子生物学と分光学のテクニックを駆使した広範な研究を進めてタンパク折れたたみ構造を予測するに到っている。 一方、酸素の発生に関しては、植物の光合成反応中心タンパク複合体のMnセンターがその役割を担うことは知られているが、その構造や反応機構はよくわかっていない。小野はX線呼吸分光法を用いその光反応中間体のMnクラスターの電子状態を解析し、国際的に注目される結果を得た。そのMnクラスターを化学的に構築するため、鈴木は4核Mn錯体を合成しそのX線吸収分光を測定して小野の結果と比較した。大川はMnの複核錯体を用いO_2をH_2O_2にするMnカタラーゼのモデルを構築することに成功した。木村は亜鉛酵素のモデルとなるマクロサイクル誘導体を多数合成しZnの反応性を調べた。本研究班は新しい手法として時間分解共鳴ラマン分光法を発展させ、本重点研究の班員との共同研究においても成果を上げた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)