Project/Area Number |
04225107
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
田中 晃二 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (00029274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 重信 奈良女子大学, 理学部, 教授 (60011186)
長野 哲雄 東京大学, 薬学部, 助教授 (20111552)
北島 信正 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (20177843)
大倉 一郎 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (90089821)
青山 安宏 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00038093)
船引 卓三 京都大学, 工学部, 助教授 (70026061)
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Project Period (FY) |
1991 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥52,000,000 (Direct Cost: ¥52,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥34,000,000 (Direct Cost: ¥34,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
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Keywords | 亜硝酸還元 / 分子認識 / 光誘起電子移動 / SOD / イオン認識錯体 / ヘモシアニンモデル / 酸素運搬 / 二酸化炭素固定 / α-ケト酸 / オキシヘモシアニン / オキシチロシナーゼ / オキシゲナーゼ / スーパーオキシド / 人工SOD / オリゴ糖錯体 |
Research Abstract |
金属たん白質の機能を化学的に構築するために基質の認識能を有する機能性金属錯体を合成して金属たん白質を範とした新しい反応系を開発することを目的として,研究を行ない以下の知見を得た。 銅たん白による亜硝酸還元反応を化学的に解明するために,酸素配位(ニトリト錯体)と窒素配位(ニトロ錯体)の亜硝酸銅錯体を合成した。前者の錯体を経由して亜硝酸イオンが還元される際には,銅に結合した酸素あるいは末端酸素が還元脱水を受けるために,必然的にNO発生を伴ってN_2Oが生成することを明らかにした。モノ-オキシゲナーゼ反応中間体モデル錯体として銅および鉄単核ならびに2核錯体の単離に成功し,ラジカル機構でアルケン,アルキン類の酸素酸化反応が進行することを明らかにした。亜鉛ミオグロビンのアミノ酸残基中のリシンあるいはヒスジンを無水コハク酸で化学修飾を行ない,変異ミオグロビンからメチルビオローゲンへの光電子移動反応を測定し,修飾サイトの違いにより3倍程度の差が生じることを見いだし,反応中心付近の負電荷の増大が電子移動に大きな役割をもつ機構を提案した。新規ポリアミン鉄錯体が有する高いSOD活性はピリジル基の鉄原子へのon‐off機構が重要な因子であることを錯体の構造解析を含めた種々の物理化学的測定により明らかにした。トリス(2-アミノエチルアミン)(trm)とL-ラムノースを配位子として有する〔Co(L‐Rha_3‐tren)〕SO_43H_2OのX線構造解析により,SO_4^<2‐>イオンが分子間水素結合により取り込まれたDELTA-lambda3(lel)構造であることを明らかにした。一方,対イオンをSO_4^<2‐>イオンに代えてハロゲンイオンを使用すると,コットン効果が逆転してLAMBDA-lambda3(ob)構造に変化することを見いだした。これらの結果はSO_4^<2‐>イオンが錯体に接近すると分子内水素結合が破壊され,SO_4^<2‐>イオンとの水素結合により,大きな構造変化が引き起こされたものと解釈され,新たなイオン識別能を有するCo(II)配糖錯体の確立に成功した。
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