Project/Area Number |
04225215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浅田 浩二 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50027182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真野 純一 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (50243100)
遠藤 剛 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (90201962)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1992: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アスコルビン酸 / ペルオキシダーゼ / 葉緑体 / 膜タンパク質 / モノデヒドロアスコルビン酸 / チラコイド膜 |
Research Abstract |
アスコルビン酸ペルオキシダーゼ(APX)は植物および真核藻類に特異的に存在し,過酸化水素やそれらから生じるヒドロキシルラジカルによる障害から葉緑分その他の細胞内成分を防御する。この酵素がなければ光合成にとって最適な条件下でも不可避手に生成する過酸化水素によって炭酸固定活性は数秒のうちに失活する。APXはプロトポルフィリンIXを含み,アスコルビン酸(Asa)に対する基質特異性が高い。チオール修飾試薬で阻害され,p-アミノフェノール,ヒドロキシ尿素,チオール類を自殺基質とする。アミノ酸配列の相同性は酵母のシトクロムペルオキシダーゼとは高いが,植物のグアヤコールペルオキシダーゼとはより低い。AsA非存在条件下でのAPXの失活は痕跡量のAsAの自動酸化により生じる過酸化水素と酵素との反応で形成されるCompoundlが極端に不安定であり,すみやかに分解することによる。APXは葉緑分ストロマ型(sAPX)と細胞質型(cAPX)の2種が知られていたが,我々はさらに葉緑体のチラコイド膜に結合したAPX(tAPX)を確認し,単離精製した。3種のAPXはAPXの一般的性質を共通してそなえていたが,N末端アミノ酸配列はsAPXとtAPXとで高い相同性を示したのに対して,この2つとcAPXとの相同性は低かった。生体内での過酸化水素消去にはAPX反応の生成物であるモノデヒドロアスコルビン酸ラジカル(MDA)がAsAに再生されなければならない。ストロマではフラビン酵素であるMDA還元酵素がNAD(P)Hの還元力を用いて,またチラコイド膜でも光化学系1において還元型フェレドキシンによりMDAから還元・再生されることが明らかとなった。このように,スーパーオキシドラジカルが生成する部位であるストロマチラコイドに局在するチラコイド結合性APXとフェレドキシン依在性のAsA再生系とは葉緑体で生成する過酸化水素の一次的消去系グ構成している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)