高感度遺伝子検出機能を有するオリゴヌクレオチド誘導体の設計と合成
Project/Area Number |
04226212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
山名 一成 姫路工業大学, 工学部, 助手 (70192408)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 遺伝子識別 / 非放祥性蛍光プローブ / オリゴヌクレオチド誘導体 / ピレン誘導体 / ダンシル誘導体 / 糖部2'位の化学修飾 |
Research Abstract |
オリゴヌクレオチド誘導体をDNAあるいはRNAに対する塩基配列特異的な認識分子として利用し、特別な遺伝子を識別することや特定の遺伝子発現を制御する試みは近年活発に行われている。遺伝子識別や遺伝子発現制御の効率を上げるためには、それぞれの目的に応じてオリゴヌクレオチド誘導体を適当に機能化する必要がある。本研究では、均一水溶液中で用いることのできる非放射性遺伝子ブローブの創製をめざし、特定の遺伝子と結合したときだけ観測可能な蛍光シグナルが得られるように設計したオリゴヌクレオチド誘導体の機能を詳細に検討した。その中で、蛍光発色団を特定の糖2'位に有するオリゴヌクレオチド誘導体が上記性質を満たす候補化合物として有力であることを見いだした。 ピレニルメチル基を糖部2'一位に導入したオリゴチミジル酸誘導体が中性水溶液PolyAとだけ結合しこの結果ピレンの蛍光強度と寿命が著しく増大することを見いだした。このような蛍光特性は、ピレンを比較的短鎖のリンカーでオリゴヌクレオチドの特定の糖2'に導入することではじめて得られたもので、オリゴヌクレオチド誘導体が一本鎖の状態とPolyAと会合した状態で導入したピレンと周辺の核酸塩基との相互作用が著しく異なることに起因することが分かった。 ダンシル糖2'位に導入したオリゴヌクレオチドと相補的なシーケンスを持DNAの中性水溶液中での相互作用とそれにともなうダンシル基由来の蛍光特性を検討した。相補鎖の添加にともない、等モルまで蛍光強度は直線的に増大し発光極大は短波長側にシフト、その後一定になった。ダンシル-オリゴヌクレオチドと相補鎖混合溶液の温度に対する吸光度変化と蛍光強度変化をプロットした結果、得られたUV触解曲線と蛍光触解曲線は互いに鏡像なシグモイドカーブを示した。したがって、ダンシル-オリゴヌクレオドの蛍光特性は相補的な塩基配列を含むDNAとの2本鎖形成に完全依存して変化することを明かにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)