塩化物法によるAlGaAs原子層エピタキシーの成長機構
Project/Area Number |
04227207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷川 文夫 筑波大学, 物質工学系, 教授 (70143170)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 原子層エピタキシー / 結晶成長機構 / 塩化物法 / GaAs / AlGaAs / ALE / 三塩化物 |
Research Abstract |
表面光吸収(SPA)装置がやっと完成し、GaCl_3とAsH_3を用いたGaAsの原子層エピタキシー(ALE)のSPA信号を測定することが出来るようになった。GaCl_3とAsH_3を用いたSPA信号はNECと農工大より報告されているGaClを用いたALEのSPA信号のいずれとも異なっており、分光特性もNTTから報告されている、TEAを用いたGa面のものとも異なっていた。 有機金属を原料とするALE(MOALE)では、SPA信号の解析から、GaAs表面はMonomethyl Gaで覆われていることが、ほぼ確定的となっている。一方、塩化物を用いたALEでは、NECはGaCl/H_2が供給された瞬間にGaAs表面はGaで覆われ、塩素は付いていないと主張しており、農工大では初め表面は塩化物で覆われているが、水素パージ中に塩素が脱離してGa面になると述べている。我々の詳細なSPA信号の測定及び解析結果では、我々のALEの原料が彼らのものと異なるために、GaCl_3を供給した直後にはGaAs表面にGaClとGaCl_3が配位結合した塩化物が吸着しているが、水素パージ中に結合の弱いGaCl_3が脱離し、最終的にはGaAs表面はGaClで覆われるとの結論に達した。 このGaCl_3の脱離は流速に依存し、かつ分単位の時間を要する。昨年報告したリブォルバー型のALE成長装置では、流速も遅く(約6cm/s)、パージ時間も15秒程度であったため、配位結合したGaCl上のGaCl_3が十分脱離しない内にAsH_3が供給され、1Mono Layer以上の成長が起こったと考えれば、前の結果も理解できる。ちなみにSPA測定用装置で十分パージ時間を長くして成長を行ったところ、パージ時間45秒で約1ML/cycle,90秒で0.9ML/cycleであった。パージ後の信号レベルは明らかにGa面とは異なっており、表面はGaClで覆われていると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)