Project/Area Number |
04227222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中山 弘 神戸大学, 工学部, 助教授 (30164370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 一之 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029212)
西野 種夫 神戸大学, 工学部, 教授 (60029452)
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Project Period (FY) |
1992
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1992)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1992: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | NBE / 表面構造 / 相転移 / GaAs |
Research Abstract |
(実験的研究)GaAs(001)-As清浄表面をArイオンエッチング、Asビームアニーリングを施した後にGaAs層をMBE成長することによって得た。この表面は、RHEEDで観察する限り、2x4-Asとc(2x8)-As構造とが混在するtwo-domain構造となっている。我々の拡張Keatingポテンシャルを用いた、Monte Carlo計算の結果からも、この2つの構造はエネルギー的にをほぼ縮退している。見方を変えれば、GaAs(001)-As面は、As dimerの次陥(missing dimer)の2次元的配列によって決定されている。Ga,InのIII族元素の吸着構造は、そのmissing As-dimerの存在に依って規定され、従来言られていたような、単純な、4x2-Gaや、c(8x2)-Ga構造にはなる得ないことが、本研究に依って明らかになった。(理論的研究)GaAs(001)面上における、In,Ga2元、2次元吸着の問題は(In,Ga)As//GaAs(001)歪系の結晶成長機構と関連した興味ある物理現象として捉えられる。また、この問題は、筆者らが特に注目している、混晶半導体の3次元、局所的長距離秩序の問題と関係している。ヘテロエピタキシーでは一般に基板とエピタキシー膜との間の格子整合を保つてめに(pseudomorphic growth)格子歪(整合格子歪)が生ずる。これはマクロな格子歪である。また、(In,Ga)As//GaAs歪ヘテロエピタキシー系では、In-As、Ga-Asの平衡ボンド長の差に起因して表面吸着サイトのエネルギーが、InとGaで異なっている。(これが、ミクロなボンド歪)我々はこの原子吸着確率の差に注目して、MBE過程の原子吸着モデルを考案しそれに基ついたMonte-Carlo計算を行った。その結果、(1)吸着確率piが1.0からずれると、In組成、Cj、の初期揺らぎが存在する(2)In組成の集束値は単純に、フラックス比で決まらず、一般には、小さい値になっている。(3)In付着係数のフラックス(In/Ca)依存性を調ベルとIn着係数はそのフラックス比が増大するのと反して減少する。(4)吸着確率が1.0より小さい値を有している場合(格子歪が在存している場合)その原子配列に対秩距離原子配列秩序)が存在する。ことが判明したがこれらの結果は総て実験結果とよく対応している。
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